人間健康科学研究科

長崎県立大学の理念と教育目標

 長崎県立大学は、「人間を尊重し平和を希求する精神を備えた創造性豊かな人材の育成」、「長崎に根ざした新たな知の創造」、「大学の総合力に基づく地域社会及び国際社会への貢献」を基本理念として掲げています。
 このため、人間を尊重し世界の平和を希求する精神を基本に、深い洞察力と実践力を備えた感性豊かな人材を育成します。また、理論と実践を融合した高度な教育研究を推進するとともに、長崎の地理的・歴史的・文化的特性を踏まえた新たな知の創造を目指します。
 さらに、社会における諸問題に大きな関心をもち、地域社会および国際社会に貢献できる人材を育成します。
 

人間健康科学研究科

教育目標

 人間健康科学研究科は、本学が公立大学であることを強く意識し、大学の知的財産を地域社会や住民・企業等に還元することが大きな責務であると認識しています。
 島嶼の多い長崎県では過疎化と高齢化が他の都道府県より進んでおり、保健・医療・福祉関係の出費の比率は極めて高くなっています。これらの領域における課題解決のための高度な専門的知識や技術を創造する研究者および高度専門職業人を育成することが本研究科の教育目標です。
 このことを踏まえ、県民の健康の保持増進ならびに疾病の予防に寄与する最新の知識や技術を研究開発する能力、最新の知識や技術を活用して県民の健康水準を向上させていく能力、地域の専門職と連携して県民の生活習慣に変革をもたらす政策を考案し、保健・医療・福祉・介護システムを変革する能力、健康保持増進の視点に立って次世代の専門職を育てる能力などをもった高度専門職業人を育成すると共に、地場産業の発展・活性化に寄与する研究・開発に取り組みます。その育成の対象は、学部卒の一般学生のみならず、社会人、外国人留学生などを含んでいます。
 

ディプロマポリシー

看護学専攻

 保健医療福祉に関わるニーズの多様化・複雑化、社会の変化に対応するには、自ら課題を探求し、幅広い視野にたって柔軟かつ総合的な判断ができるための知識、技能、研究能力が必要とされている。また、過疎化・高齢化が急速に進んでいる本県において、高度化・細分化および特性化した地域の社会的ニーズに応えるためのマンパワーの育成および再教育が必要である。看護領域に関する多くの諸問題を解決ができる指導的人材、すなわち高度専門職業人としての能力を有する。看護医療について実践的な教育指導ができる高度な専門家としての能力を有している。将来の看護学や保健医療の基盤を支え、学術研究を通じて社会に貢献できる研究者、教育者としての能力を有する。

栄養科学専攻

 食品の機能性を科学的に追究し、その成果を健康の増進や質の高い食生活、体調の調節などに役立てること、また食品・食糧の質的向上およびそれらの生産技術の向上に役立てることを目標とする。これらを達成するために食品科学分野で活躍できる高度専門職業人としての能力を有する。健康の保持増進の視点に立って次世代の専門職を育てる能力を育成する教育指導者としての能力を有する。また必要な専門知識や基礎研究を修得させて栄養科学分野における研究者としての能力を有する。機能性食品や消費者にニーズに合った食品を開発するための高度な知識や能力を有する。
 

カリキュラムポリシー

看護学専攻

 上記ディプロマポリシーの目標を達成できるよう、以下に示す教育方針で教育課程を編成し科目を設置する。

1. 看護研究において理論と方法に基づき分析し検討を行うことができる。
2. 地域の健康問題に関してヘルスアセスメントを行うことができる。
3. 看護行政について的確な判断・提案をすることができる。
4. 地域住民の立場に立って健康に関する問題点を見つけ出すことができる。
5. 自分の専門の分野において高度な看護実践能力発揮し、現場の指導者となることができる。
   

 具体的には、看護学専攻においては、看護管理能力の育成と健康管理・指導能力の育成に重点を置き、『看護学共通科目』及び『看護学専攻科目』を設置する。
 『看護学共通科目』は、看護研究の基盤となる「看護研究の理論と方法」や「保健統計」はもちろん、理論的検討を行う「看護理論」、看護に求められる「ヘルスアセスメント」、変化する保健・医療・福祉政策の中での看護行政を検討する「看護政策論」、対人関係能力の育成科目として「看護カウンセリング」など6科目を設置する。
 『看護学専攻科目』においては、『看護管理学』『母子看護学』『成人・高齢者看護学』『地域看護学』『障害福祉ケア』の5分野を設置して、より高度な看護実践能力の育成を図るとともに、現場の指導者となる管理的能力を備えた高度専門職の育成を行う。
 また、看護学専攻は、4年制大学の卒業生のみを主対象とせず、社会で経験を積んだ人材の中からも大学卒業と同等の能力のある看護職にも道を開き、勤務を続けながら履修できるよう、社会人を対象とした昼夜開講制を導入している。
 

栄養科学専攻

1. 栄養科学分野における高度な専門的職業人、教育指導者および研究者を育成するために、栄養科学専攻では『領域共通科目』『基礎栄養科学領域』『実践栄養科学領域』および『専門科目』の教育を行う。
2. 栄養科学専攻における全体的な教育・研究内容について理解するための導入として「領域共通科目」として「栄養科学特論」「栄養科学演習」を設置する。
3. 専門的な基礎知識および理論を修得するために『基礎栄養科学領域』の各特論を設置する。
4. 生命科学の本質である遺伝子発現に対する栄養素、ひいては食事の制御メカニズムを研究し、その成果に基づいた教育に重点をおくために、「細胞生化学特論」「栄養生理学特論」を設置する。
5. 超高齢社会における健康志向に応えられる食品の機能性の開発とその利用性に力点を置いた教育・研究を推進するため、人体の健康的な機能統合、代謝調節およびそれらに必要な栄養素補給、微生物と人間の共存、食品の安全性および食品の機能性とその利用を内容とする教育に重点をおく。そのために、「機能形態学特論」「代謝栄養学特論」「高分子化学特論」「共生微生物学特論」「食品機能学特論」を設置する。
6. 社会における健康問題の背景を食・栄養の面から疫学的な手法を用いて解析し、長期展望に立った栄養・健康の計画および実践に力点を置いた教育(「栄養疫学特論」)に重点をおく。
7. 人間を対象としたものの考え方に視点をおいた実践科学としての栄養学を修得するために『実践栄養科学領域』の各特論を設置する。
8. 人体の健康的な機能統合、代謝調節およびそれらに必要な栄養素補給、腸内環境を含めた健康影響、健康づくりのための栄養状態の評価・判定、食生活、身体活動、ストレスなどの生活習慣によってもたらされる慢性疾患の予防および治療のための栄養補給、栄養管理のあり方、疾病回復のための食養法、運動負荷と健康増進・体力向上・疾病回復、栄養補給の適・不適の診断とその対応、加齢にともなう機能変化や生活環境と栄養との関連などについて、栄養効果と生体側の状態に関する教育に重点をおく。そのために、「保健栄養学特論」「臨床栄養学特論」「生活習慣病医療学特論」「栄養診断学特論」 「健康体力科学特論」「栄養管理学特論」「調理科学特論」「健康増進科学特論」を設置する。
9. 国際感覚を持った栄養専門家の人材育成を目指し、長崎ならではの食と健康を通じた国際交流を実践するための教育(「国際保健学特論」)に重点をおく。
10. 栄養科学分野の研究者として必要な知識や研究開発するための能力を『専門科目』で養成する。
11. 研究課題を設定し、研究計画を立案、研究方法の展開、データ収集、データ解析などを行い、健康科学を探究する修士論文・博士論文の作成に取り組むために、「栄養科学特別研究Ⅰ」「栄養科学特別研究Ⅱ」を設置する。
12. ゼミ形式により各専門分野の最新の研究成果を掲載した学術論文を精読・理解する。また、研究成果の学会での発表、学術論文誌への原稿作成や投稿について修得することを目的として、「栄養科学特別演習Ⅰ」「栄養科学特別演習Ⅱ」を設置する。