情報セキュリティ学科 Department of Information Security
学科長より
学科長
小松 文子
- 専門分野:公開鍵暗号基盤、情報セキュリティマネジメント、リスク管理
- 主要担当科目:情報セキュリティマネジメント
- 学位:博士(情報学)
現代は、スマートフォン・PC・サーバなど無数のコンピュータが結ばれ、複雑なシステムを形成しています。そして情報技術は、日常生活や社会経済を便利で豊かなものにしています。このような情報社会では、「情報を安全に利用可能とし」「情報の信頼性を高め」「事故を未然に防ぐ」情報セキュリティが必要です。情報セキュリティ学科では、コンピュータやネットワークの仕組みなどの計算機科学とデータを科学的に分析する情報数理を大切にしたうえで、情報セキュリティの専門を学びます。情報技術は、日々進展しています。常に新たな情報技術を学ぶ柔軟性と想像力を持ち、未来の情報社会の安全に貢献する技術者にならんとする意欲ある学生を歓迎します。
こんな人を求めています
- 情報セキュリティに関する基本的な知識・技術を修得し、情報セキュリティ分野で活躍したい人
- Web、モバイル、ネットワークなどの情報技術に強い関心を持つ人
- プログラミングやシステム構築などにより問題解決を図ろうとする意欲を持つ人
情報セキュリティ学科の特長・魅力
情報セキュリティ学科の学び・特色
セキュリティ技術者の育成
情報セキュリティ技術者として、企業の第一線で活躍できる職業人の養成を目指すため、IT技術に関する幅広い知識とともに、重要な情報を守るシステム構築の方法や情報管理の仕組みなど、情報セキュリティに関する知識・技術について深く学びます。これらの学びで、情報セキュリティのプロとしての高い専門性と実践力を身につけます。
実践的な教育
社会で即戦力として活躍できるよう、通常の講義・演習に加えて、セキュリティキャンプやITキャンプなどへの参加、情報セキュリティ関連企業への長期インターンシップ、情報技術に関する国家資格の取得などの実践的な教育を行います。
取得できる資格・免許等
●情報処理技術者試験(ITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント試験など)
4年間の学び
専門性と実践力を身につけた情報セキュリティのプロを目指す
学びのTOPICS
サイバーセキュリティ対策を学ぶ「セキュリティ演習室」
インターネットは日常生活に欠かせないものとなり、個人情報の漏えいやサイバー攻撃などへの対策が大変重要なものとなっています。しかしネットの世界で起きていることが、具体的にどのような仕組みになっているのかを目にすることはなかなかありません。そこでセキュリティ演習室では仮想環境を利用した安全な攻撃・防御の演習や実際にインターネット上で行われている攻撃の観測など、実践的な演習を行うことができる最新の環境を用意しています。これらを活用し、ネットの世界を体感することで、サイバーセキュリティ対策の基礎を修得することができます。
情報セキュリティ学科で養成する人材像
情報セキュリティ学科では、情報セキュリティ全般にわたる広い視野と知識を備え、情報セキュリティのプロフェッショナルとして活躍できる人材を育成します。具体的には次のような分野で活躍できる人材です。
- 情報セキュリティに関する知識や技術を有し、企業や行政などの情報セキュリティ分野で活躍できる人材
想定される進路
企業のセキュリティ部門、公務員(サイバーテロ部門)、セキュリティコンサルティング企業、IT関連企業 など
カリキュラム
授業科目区分 | 1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 | |||||
全 学 教 育 科 目 |
教養セミナー | 教養セミナー | |||||||
人文科学 | 日本史概説/西洋史概説/東洋史概説/人文地理学/哲学/倫理学/文学/心理学/文化人類学/国語表現 | ||||||||
社会科学 | 日本国憲法/法学/民法入門/政治学/社会学/現代社会と経済/現代の企業経営/生活と社会保障制度/現代社会の課題 | ||||||||
自然科学 | 数学/統計学 | ||||||||
化学/物理科学/生物科学/科学史 | |||||||||
健康科学 | ライフスポ-ツ/現代人とスポーツ/運動と栄養/食文化論/健康と科学/被曝と健康/暮らしの中の救急法/対人関係論 | ||||||||
情報科学 | 情報処理概論/情報処理演習Ⅰ・Ⅱ | ||||||||
長崎を学ぶ | 長崎と文化/長崎の歴史と今/長崎と宗教/シーボルトと長崎/長崎と産業/長崎と平和 | ||||||||
しまに学ぶ | 長崎のしまに学ぶ/しまのフィールドワーク | ||||||||
キャリア形成 | キャリアデザインⅠ | ||||||||
キャリアデザインⅡ/インターンシップ | |||||||||
ボランティア活動 | |||||||||
外 国 語 |
英語 | 英語Ⅰ・Ⅱ/オーラル・コミュニケーションⅠ・Ⅱ | |||||||
英語Ⅲ・Ⅳ | |||||||||
リーディングⅠ・Ⅱ | |||||||||
英語Ⅴ・Ⅵ/英語実践演習Ⅶ・Ⅷ・Ⅸ/オーラル・コミュニケーションⅢ・Ⅳ/リーディングⅢ/ライティングⅠ・Ⅱ/海外語学研修 | |||||||||
中国語 | 中国語ⅠA・ⅠB(文法)/中国語ⅠA・ⅠB(会話)/中国語ⅠA・ⅠB(ヒアリング作文)/中国語ⅠA・ⅠB(筆記・読解) | ||||||||
中国語ⅡA・ⅡB(講読)/中国語ⅡA・ⅡB(会話)/中国語ⅡA・ⅡB(ヒアリング作文)/中国語ⅡA・ⅡB(筆記・読解)/中国語ⅢA(時事・新聞)/中国語ⅢA(表現) | |||||||||
海外語学研修 | |||||||||
その他 | 韓国・朝鮮語ⅠA・ⅠB/フランス語ⅠA・ⅠB/スペイン語ⅠA・ⅠB/ドイツ語ⅠA・ⅠB | ||||||||
韓国・朝鮮語ⅡA・ⅡB/韓国・朝鮮語ⅢA・ⅢB | |||||||||
海外語学研修(韓国・朝鮮語) | |||||||||
留学生科目 | 日本語ⅠA・ⅠB・ⅡA・ⅡB | ||||||||
日本語ⅢA・ⅢB・ⅣA・ⅣB・ⅤA・ⅤB・ⅥA・ⅥB/日本事情ⅠA・ⅡB | |||||||||
専 門 教 育 科 目 |
学 部 共 通 専 門 科 目 |
情報数理 | 情報数学/情報理論/統計演習/微分積分学/オペレーションズリサーチ | ||||||
情報技術 | コンピュータアーキテクチャ/オペレーティングシステム/オペレーティングシステム演習/データベース論/データベース演習/コンピュータネットワーク/ネットワーク設計演習/情報セキュリティ概論/テクニカルライティング/ソフトウェア工学/マークアップ言語/データ構造とアルゴリズム/プログラミング基礎演習/プログラミング応用演習/ネットワークプログラミング演習/オブジェクト指向プログラミング演習/Webシステム設計論/Webプログラミング演習/コンピュータシミュレーション演習/クラウドコンピューティング | ||||||||
マネジメント | 情報法/情報経済/プロジェクトマネジメント | ||||||||
学 科 専 門 科 目 |
セキュリティ技術 | 暗号技術/暗号応用技術/コンピュータ・フォレンジックス/認証とアクセス制御/不正アクセス技法/セキュアプログラミング技法/サーバ・Web構築/セキュアデータベース運用演習/セキュアサーバ運用演習/ネットワークセキュリティ/ネットワークセキュリティ演習/インシデント対応演習/著作権管理技術とプライバシー保護技術/脆弱性ハンドリング | |||||||
セキュリティ マネジメント |
リスクマネジメント/情報セキュリティマネジメント/セキュリティシステム構築と運用/セキュリティ標準化と監査 | ||||||||
実践演習 | 情報技術演習/情報セキュリティ演習 企業研究/企業インターンシップ | ||||||||
ゼミナール | 専門演習 | 卒業論文 |
PICK UP カリキュラム
統計学

高校までに学習した「確率」と「変数」の考え方を併せ持つ「確率変数」の考え方に触れ、これを用いて種々のデータを支配する法則を学びます。「Eメールを一日平均5通受け取る人が今日は6通受け取る確率は?」など、身近な事例から発見的に法則に親しみます。
膨大なビックデータを解析し、科学的に根拠あるデータとして提案できるデータサイエンティスト、あるいは、サーバに蓄積されたアクセス記録からサイバー攻撃の予兆を判断するセキュリティ担当者など、統計学の知識を活かした仕事が重要になってきています。授業では将来、このような技能を有する人材として活躍できるだけの素養を修得してほしいと思います。
暗号技術

暗号技術はインターネットでやり取りをしたり、クラウドに保存されるデータの機密性と完全性を実現するための技術です。この科目では、例えばオンラインキャッシングやDVDコンテンツ保護など現実の世界で利用されている暗号技術のしくみと特徴、その安全性を支える数学的原理を学びます。授業では小さな数の例で、自分で暗号化、復号の計算をすることにより、その仕組みを体得します。
各暗号方式に関する知識のみならず、暗号方式が開発された背景、要件を理解することにより、応用力を身につけます。
在学生メッセージ
情報セキュリティの重要性を改めて学んでいます。
水谷 亘 さん
情報セキュリティ学科 2年
岐阜県/大垣商業高等学校出身

長情報系の高校に進学していた私はセキュリティヘの興味、関心が湧き、日本で初めて情報セキュリティ学科が開設されたこの大学を志望しました。日々の学びの中で、情報セキュリティは、これまで考えていたよりずっと身近なもので、より重く考えるべきことだということに気付かされました。今後は専門科目の履修に重点をおき、自分の興味分野が何かを見定めたいです。またインターンシップに参加し、実際にどんな技術が求められているのかも自分の目で確かめたいと考えています。
注目の授業
【統計演習】
1年前期で履修する統計学に基づいて、実際にソフトを使って演習を行います。これまで学んだ数学の学習が統計という分野で活用されていることに興味が湧きました。苦手な数学の確率の分野の克服にもなりました!
情報セキュリティ学科1年次後期の履修モデル
この時間割は一般的なもので、ここで紹介している学生のものではありません。
Mon | Tue | Wed | Thu | Fri | |
1st | 英語Ⅳ | 情報セキュリティ演習 | 英語Ⅲ | ||
2nd | 情報セキュリティ概論 | オーラル・コミュニケーションⅡ | 統計演習 | コンピュータネットワーク | 生活と社会保障制度 |
3rd | データベース論 | プログラミング基礎演習 | 情報理論 | 情報処理演習Ⅱ | キャリアデザインⅠ |
4th | 国語表現 | コンピュータアーキテクチャ | |||
5th | シーボルトと長崎 |