情報システム学科 Department of Information Systems

学科長より
学科長
有田 大作
- 専門分野:実世界情報処理、ヒューマンインターフェースなど
- 主要担当科目:多変量解析、数値計算演習
- 学位:博士(工学)
スマートフォンをはじめとする情報機器やそれらを結びつけるネットワークなどからなる情報システムは、現代社会に不可欠なものです。情報システムが持つ様々な機能は、高度な情報技術によって実現されています。一方で、情報システムが広く使われるためには、機能が優れているだけでなく、良質な体験をユーザに提供できるようにデザインされていることも重要です。
本学科では、機能の実現(モノづくり)のための情報技術について基礎から応用まで学ぶとともに、体験の提供(コトづくり)のためのシステムデザインについても学びます。皆さんには、これらの両方を身につけることで、情報化社会の高度化と普遍化に貢献できる人材になって欲しいと期待しています。
学生インタビュー
情報システム学科 4年
石川 宇宙
鹿児島県/指宿高等学校 出身

コンピュータやネットワークの仕組みのほか、グラフィックデザインやアニメーションなどシステムデザインの技術も学んでいます。授業はパソコンを使う演習が多く、自然とタイピングが上手になります。技術を磨き知識を増やしていく中で、私は将来Web制作に関わりたいと思うようになりました。長崎県立大学は自分の夢を発見できる大学です。4年間で自分の好きなことややりたいことを発見し、楽しい学生生活を送ってください。
こんな人を求めています
- Web、モバイル、ネットワークなどの情報技術に強い関心を持つ人
- プログラミングやシステム構築などにより問題解決を図ろうとする意欲を持つ人
- 多様な情報メディアを活用して、コンテンツを制作する知識を深め、技術や感性を高めたい人
情報システム学科の学び・特色
情報化社会での活躍
情報技術者として、企業の第一線で活躍できる職業人の養成を目指すため、プログラミングやネットワーク構築など、情報システムの開発に必要な専門知識・技術を学ぶとともに、CGや映像制作、Webデザインなどについても学び、情報技術分野やデザイン分野で幅広く活躍できる力を身につけます。
実践的な教育
社会で即戦力として活躍できるよう、通常の講義・演習に加えて、IT企業等と連携したプロジェクト型学習、映像コンテストやCGコンテストへの参加、IT関連企業への長期インターンシップなど、情報技術に関する国家資格の取得等の実践的な教育を行います。
取得できる資格・免許等
●情報処理技術者試験(ITパスポート試験、基本情報技術者試験 など)
4年間の学びの流れ
学びのTOPICS
情報技術とシステムデザインの多様な学び
情報システム学科では、情報技術に関する科目、システムデザインに関する科目を設けて多様な学びを提供しています。前者ではコンピュータやネットワークの仕組み、ソフトウェアやWebの技術などを修得し、後者ではグラフィックやサウンド、3次元CGやアニメーションなど、様々なデザイン分野の知識を幅広く学びつつ、それを受け取る人間の感性や認知に関わる理論も学修できます。座って学ぶ講義科目だけではなく、実際の成果物の作成に取り組む演習科目が数多く開講されているので、理論と実践の両方の力を身につけることができます。
情報システム学科で養成する人材像
情報システム学科では、情報システムに関する広い視野と知識を備え、システム開発のプロフェッショナルとして活躍できる人材を育成します。具体的には次のような分野で活躍できる人材です。
- システム開発にかかる知識や技術を有し、情報技術分野で幅広く活躍できる人材
- 感性豊かな実践的創造力を有し、情報技術を駆使してデザイン分野で活躍できる人材
想定される進路
IT関連企業、CG制作会社、Webデザイン会社、映像プロダクション、広告・印刷・出版 など
PICK UP カリキュラム
ヒューマンインターフェース

スマートフォンやタブレットの普及により、どこでも誰でも、簡単にコンピュータを使えるインターフェースが求められています。本講義では、ヒューマンインターフェースの基本的な考え方や人間の生理的・心理的な振舞いなどを体験しながら学び、使いやすいコンピュータを提案する力の習得が目標です。また、最先端のヒューマンインターフェースの研究事例についても学習し、より応用的な技術力を体得します。
多変量解析

多変量解析とは、複数の値(変量)からなるデータから有用な情報を見つけ出すことです。たとえば、5科目の試験の点数は5変量からなるデータであり、「理科の点数が高い人は数学の点数も高い」という関係が見つけ出された情報となります。近年話題のIoTや機械学習は、多変量解析におけるデータの収集と解析の一手法です。本授業では、多変量解析の基礎理論とともにこれらの分野で広く使われている「Python」のプログラミングを実践的に学びます。
在学生メッセージ
1年生で国家試験に合格し、IT系の分野により関心を抱きました。
情報システム学科 2年
吉田 頌美
長崎県/海星高等学校 出身

ITと私たちの生活は今や切っても切り離せない時代です。情報システム学科では、この現代社会の“最先端”を学べることが魅力だと思います。私は1年生の夏に国家試験である「ITパスポート」に挑戦しました。毎日勉強でとても大変でしたが、徐々に点数が上がって無事に合格できたことで自信がつき、入学時よりも情報についての興味を持つようになりました。たとえば、医療系では電子カルテや医療事故防止などの情報システムが多く利用されていますが、まだまだ多くの分野で生かせないかと考えています。将来は知識や技術を社会のために役立てる人材になりたいと思います。
注目の授業
【情報処理演習Ⅱ】
ホームページを作成するに当たって必要な言語や構成法を学びます。最終課題では自作したホームページが学内に公開されます。
情報システム学科2年次 第1学期の履修モデル
この時間割は一般的なもので、ここで紹介している学生のものではありません。
Mon | Tue | Wed | Thu | Fri | |
1st | リーディングⅠ | オブジェクト指向 プログラミング演習 |
データベース 演習 |
リーディングⅠ | データ構造と アルゴリズム |
2nd | オブジェクト指向 プログラミング演習 |
データベース 演習 |
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3rd | プロジェクト マネジメント |
オペレーションズ リサーチ |
長崎のしまに 学ぶ |
オペレーションズ リサーチ |
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4th | プログラミング 応用演習 |
データ構造と アルゴリズム |
プログラミング 応用演習 |
||
5th | オペレーティング システム |
オペレーティング システム |
情報システム学部 情報システム学科 Q&A
Q1 パソコンには詳しくないのですが、大丈夫でしょうか?
授業や演習では教員やアシスタントなどからのフォローがあります。日頃からコンピュータに触れる機会を増やしたり、興味のある分野と情報技術との関連を調べてみたりすると、上達が早まると思います。
Q2 企業にインターンシップに行くことはできますか?
通常のインターンシップの他に、情報システム学科では授業としての(つまり単位が取れる)企業インターンシップも行っています。最低15日間企業に通い、仕事に取り組みます。終了後は報告会もあります。受け入れ先は長崎県内だけでなく、福岡や東京の主に情報技術関連、デザイン関連の企業です。
Q3 授業以外にも興味のあることを勉強することはできますか?
情報システム学科では、興味のある学生が集まって勉強する課外講座を行っています。2020年度は、ディープラーニング勉強会、Python講座、サウンドレコーディング講座、メディア表現講座、グラフィックデザイン講座などを開催します。
Q4 卒業論文ではどのようなことをやるのですか?
1年かけて、研究テーマの決定、既存技術の調査、システム開発、データ計測実験、アンケート調査などを経て卒業論文を執筆し、最後に研究発表を行います。情報システム学科での研究テーマは、人の生活や仕事を便利にする研究、人が感動するようなコンテンツを計算機で作る研究など、人と計算機の関わりに関するものが多いです。
Q5 どのような仕事をする人になれますか?
情報システム学科では、情報技術分野の科目だけでなくデザイン分野の科目も選択できるので、これから社会でより必要となる「デザインもできるエンジニア」や「プログラミングもできるデザイナー」を目指すことができます。
Q6 大学院へ進学することはできますか?
長崎県立大学の地域創生研究科情報工学専攻への進学のほか、他大学の大学院への進学も可能です(いずれも入学試験があります)。情報系の就職では、大学卒よりも大学院卒の方が研究開発など職種の選択の幅が拡がる傾向にありますので、大学院進学も検討して欲しいです。