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研究シーズ集

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異なる色相を背景色とするVDT画面に対するイメージ評価と疲労感
研究キーワード
色彩情報、カラーアクセシビリティ、ユーザビリティ、 VDT、 疲労評価、 生理心理反応
学部学科
情報システム学部 情報システム学科
研究者
片山 徹也 教授
研究目的
現在、コンピュータ用ディスプレイを始めとするVDT(視覚情報端末:Visual Display Terminals)を介し、ウェブサイト等のデジタルコンテンツが広く利用されている。その一方で、VDT作業に起因するIT眼症やVDT症候群の弊害が指摘されている。本研究では、無彩色と色相の異なる有彩色を背景色にした陽画表示と陰画表示の配色を用い、VDT画面のイメージ評価と配色の違いが疲労感に及ぼす影響について検討することを目的とした。
研究概要
無彩色と有彩色3色相(青、赤、緑)を背景色にした陽画表示4配色と陰画表示4配色の合計8配色を設定した。女子大学生16名を対象に、30分間のVDT作業遂行時における画面に対するイメージ評価、疲労感(自覚症しらべ)、生理指標(CFF値、収縮期血圧、拡張期血圧、脈拍数)、作業効率(入力セル数、誤入力率)を測定した。

(1) 国際基準(WCAG 2.0)に適合する明度差を有する配色においても、高彩度の背景色や陰画表示モードは画面閲覧時の見やすさや読みやすさを低下させる可能性が示唆された。無彩色及び低彩度の有彩色を背景色とする陽画
表示の配色は、審美性、可読性の観点から文章閲覧時の配色として適していると考えられる。

(2) 文字色と背景色の明度差が十分に得られる配色の場合、陽画表示は陰画表示より疲労感の抑制に適している可能性が考えられる。また、その疲労抑制効果は有彩色の背景より無彩色の背景を用いた配色において顕著化する
ことが推測される。

(3) VDT作業前と作業後及び配色条件に対応する血圧変動はみられなかった。また、脈拍変動については、8配色中5配色で作業後有意な上昇が認められたが、配色条件と対応する関連性は見出されなかった。

(4) 画面に対するイメージ評価が低い配色は、CFF値による疲労度が軽度の場合においても誤答率が有意に増加し、VDT作業の正確性を低下させた。



用途・研究効果・実用化のイメージ
LEDやOLEDのディスプレイを有する製品開発において、ディスプレイ内の文字表示・色彩設計へ適用できる。
誰もが快適にVDT機器を利用するための新しい指針及びガイドライン策定のための基盤研究とする。
関連情報
科研費 基盤研究(C) 有彩色によるVDT画面が作業効率と生理的心理的反応に及ぼす影響(2012~2015年度)
片山徹也, 庄山茂子, 栃原裕: 異なる色相を背景色とするVDT画面に対するイメージ評価と疲労感, 人間と生活環境, 第23巻第2号, 59-68, 2016年
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