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研究ピックアップ 
林田 りか
看護栄養学部 看護学科 准教授 林田 りか
育児不安や児童虐待を防止するための「子育てのQOL手帳」の開発に携わっています。

看護栄養学部 看護学科 准教授
林田 りか (ハヤシダ リカ)

#小児看護学 #QOL #子どものイメージ #喫煙 #育児
Q.01
研究テーマとその内容、具体的な取り組みについて教えてください。

A.
育児不安や児童虐待を防止するために、子どもの発達段階に応じた「子育てのQOL手帳」の開発に携わっています。発達段階に応じた子どもとその両親のオリジナルQOL調査票の開発と、その調査票を用いた親子への調査を実施し、両親ともに協力して、子どもが健やかに育つことができる具体的な援助方法と子育てしやすい社会の構築の一助とすることを目的としてます。これまでに、幼児期から思春期までの子どもと、乳児期から学童期の子どもを育てる両親のオリジナルQOL調査票を開発してきました。引き続き、子どもの発達段階に応じた、育児のQOL調査票の開発をおこない、信頼性・妥当性・有用性の検証と、問題となりえるそれぞれの要因を明らかにし、具体的な解決策を検討していきます。
Q.02
この研究をはじめようと思ったきっかけについて教えてください。

A.
日本では少子化が急速に進み、子どもを取り巻く環境が大きく変化しています。それに応じて、育児形態が多様化し、育児不安を持つ母親が増え、児童虐待などが表面化してきています。はじめは、母乳哺育が育児中の母親にどのような影響を与えるか、検証するために研究をおこなっていました。当時は、育児に関するQOL調査票があまり確立されていなかったため、独自の調査票開発にも取り組むようになりました。
Q.03
研究内容が身近な社会とどのように関わり、影響を及ぼすのか教えてください。

A.
子どもを取り巻く社会変化の中で厚生労働省より「健やか親子21」が創案され、その重点課題に現在は「育てにくさを感じる親に寄り添う支援」「妊娠期からの児童虐待防止対策」があげられています。「健やか親子 21」は2001 年から開始され、母子の健康水準を向上させるための様々な取組を、みんなで推進する国民運動計画です。母子への支援はすべての子どもが健やかに成長していくうえでの健康づくりの出発点であり、次世代を担う子ども達を健やかに育てるための基盤となります。これらの取組のいち資料となり、具体的な支援や改善策が立案できるように研究を進めています。さらに、学生たちへ研究結果を教授したうえで、現代社会を考える資料にも活用しています。
Q.04
今後、研究をどのように進めていこうと考えていますか。

A.
女性が安心して子どもを産み、両親ともに協力して子育てを行い、子どもが健やかに育つことができるような社会環境を作るために、子育て中の両親ならびにその子どもが自己調査・自己分析できるシステムを作り、その時期に応じた問題を抽出できたらと思っています。そして、問題となりえる親子に対して地域の専門職とともに具体的な改善策を検討し、提供できるようなシステム構築にも携わり、子育てしやすい社会へとつなげたいと考えています。
Q.05
ゼミや講義で学生を指導をする上で、いつも心がけていることや大切にしていることはありますか。

A.
講義や演習・実習では、学生達がわかりやすく理解できるような具体的な説明と、予習や復習がしやすい資料作り、自律した学習ができるよう心掛けています。また、個々の欠点をみつけるのではなく良さを認めるよう努力しています。ゼミでは、学生自身が興味をもっている研究テーマを重視して、計画的に研究が実施できるよう進めています。また、学生の日常生活や大学生活における悩み等にも目を向け、一緒に解決できるような話し合える場を設けています。
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