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研究ピックアップ 
賈 曦
国際社会学部 国際社会学科 准教授 賈 曦
ローカルメディアをもとにSDGsへ向けた情報発信手法について研究をおこなっています。

国際社会学部 国際社会学科 准教授
賈 曦 (ジャ シ)

#開発援助論 #環境保全 #メディア論 #国際コミュニケーション
Q.01
研究テーマとその内容、具体的な取り組みについて教えてください。

A.
地方においては、過疎化や高齢化に伴う人口減少や産業衰退など、様々な課題を抱えています。こうした現状の中、地域の再生に重要な役割を担うと期待されるローカルメディアは、全国メディアがカバーできない地域の問題に分け入り、地域住民と共に問題解決への方途を探る役割を果たし、地域ならではの問題解決に貢献するよう求められています。そこに、ローカルメディアの役割を着目し、地域にとって重要な課題である持続的な発展に係るSDGs報道はどのように展開されていくことを検討したいと考えています。特に、地域に寄り添い、視聴者にとって近い存在であるローカルメディアの特性を生かしたSDGs報道の在り方、ローカルメディアならではの取り組みを考察し、その特徴と意義を明らかにして、SDGsへ向けた情報発信の新しい手法を探っていきたいです。
Q.02
この研究をはじめようと思ったきっかけについて教えてください。

A.
今までの研究には、メディア報道の国際比較に非常に興味がありましたが、2019年11月のローマ教皇の訪日する際、地元紙の報道ぶりを考察したときに、ローカルメディアの地元に根ざした報道姿勢や、地域独自の視点の報道ぶりを明らかにしました。特に、核廃絶の報道と共に、原発及び環境問題にも取り上げられることで、地元の関連性をはっきりアピールするという報道の在り方が、SDGs報道にも通用すると考えるようになりました。そこに、ローカルメディアの報道分析を進め、メディアのSDGs促進する役割を具現化しようと今の研究を始めようと思いました。
Q.03
研究内容が身近な社会とどのように関わり、影響を及ぼすのか教えてください。

A.
SDGsが採択されて5年を経つ現在、SDGsに対する関心の高まりに、報道機関は欠かせない役割を果たしています。しかし、SDGsという言葉の認知率が上がってきていますが、SDGsの意識が日本社会に浸透してきたとはまだ言い難いです。特に、日本のSDGs報道は、大手新聞社がリードしているSDGs普及活動がビジネスに直結するようになって、企業の取り組みに注目する報道が多いですが、地域や人々へのフォーカスが少ないです。また、環境問題に注目するものが多いですが、貧困や不平等などを扱うものが少ないのが現状です。自分の研究内容に基づき、限られた見方のなかのSDGs報道を超えて、新しい切口でSDGsを報道することにより、SDGsへ向けた情報発信が新しい形で展開していくことができると考えております。授業でも、国際社会の新しい動きを紹介すると同時に、SDGs実現するために、一人一人できることなどを考え、そのために、どのような情報発信が必要なのかと、学生と一緒に考えることができていると思っております。
Q.04
今後、研究をどのように進めていこうと考えていますか。

A.
まず、長崎のローカルメディアを事例として、ローカルメディアと全国メディアによるSDGs報道の内容分析を行い、ローカルメディアと大手メディアによるSDGs報道の実態を考察していきたいです。さらに、欧米メディアによるSDGs報道と比較し、その異同を明らかにして、今後、ローカルメディアによるSDGs報道の発信の在り方を検討していきます。また、それを基づいて、地域振興や地域の再生にローカルメディアがどのように役割を果たすのかを合わせて検討していきたいと考えています。
Q.05
ゼミや講義で学生を指導をする上で、いつも心がけていることや大切にしていることはありますか。

A.
大学院の時代に、恩師にもよく言われたことですが、「複眼的なものの見方を」持つことが大事と、学生にも伝えています。特に、現代社会の情報が洪水のように溢れている中、メディアリテラシーがとても重要だと考えています。そこに、物事を理解する際、複眼的なものの見方を持つことにより、より全面的、客観的に理解することができると思っています。特に、国際社会学部において、自文化と多文化、過去と現在、先進国と発展途上国、グローバルとローカル、多様な視点から見る複眼的な思考が求められるようになりますので、日々の学習に常に意識することが大事だと考えています。
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