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「海外事情講座」において、大阪鋼管株式会社代表取締役社長 坂根毅様に7月14日と21日の2回に亘って講義を行っていただきました。
2021-07-29
カテゴリ:お知らせ
「7月14日(水)」   テーマ : 海外拡販活動「売れないものを売る」

 人口減少と共にほぼ全ての産業で需要減少の可能性を持つ日本の企業にとって未開拓の市場を開拓することはとても重要であり、大阪鋼管株式会社では海外拡販に積極的に取り組んでいます。商社任せでは取れない注文を自力で取るためには、日本での標準的な行動・価値観にメスを入れ、現地の方の感性や悩みを理解するためにどのような活動を展開すべきか、様々な例を交えながら御説明いただきました。人間が大きく成長するためにはサンマ(三間:時間・空間・仲間)が重要と言われ、学生時代の留学経験や海外経験はサンマを劇的に変化させ成長する有効な手段です。英語や勉強だけができても主体性が乏しくてはダメであることを熱く御説明くださいました。

 COVID-19以前には、大阪鋼管株式会社ではインターンシップとして本学の学生を毎年2名、新興国に送っており、単独での飛び込み営業などを学生だけですべて行わなければならないという、非常にアクティブかつハードなインターンシップの内容に、聴講していた学生は大変驚いていました。大変ながらも充実したインターンシップ時の笑顔の写真を見て、参加へのモチベーションを感じた学生も多かったようです。
 海外拡販活動を展開する際に、ベテラン社員から「円高なので、売れるわけがない」と言われた事例について、今回のテーマ「売れないものを売る」とは、”Can not sell”ではなく、“Difficult to sell before”であり、物事の捉え方次第であると述べられました。



大阪鋼管株式会社 坂根代表取締役社長
講義の様子
「7月21日(水)」   テーマ : the Elements of Growth Strategy

 この日は、大阪鋼管グループの一社で、株式会社クギマチのマーケティング戦略についてお話しいただきました。株式会社クギマチは大阪鋼管株式会社と同様、地元長崎の企業で、EC(electronic commerce)におけるスーツケースの販売を展開しており、自社ブランドであるGriffinlandはRakutenなどでトップの売り上げを誇っています。
 ファッションの街・原宿の歴史、スーツケースの世界史から講義は始まり、Griffinlandが日本一に成った理由を「時間軸のある」マーケティングとして整理し、STP(Segmentation、Targeting、Positioning)分析、Product Life Cycle、ロングテール理論、マーケティングミックス(4P)を用いて、企業(事業)の成長過程における模倣困難な強みの獲得について、分かりやすく御説明いただきました。講義は一部英語で行われました。
 実際にRakuten上の株式会社クギマチのサイトを見ながら、どのような工夫が凝らされているかなど、前回同様、様々な話題が盛り込まれた楽しく興味深い講義内容でした。地元の企業がECによって、業界のトップに立つことも可能であるという御話に学生達は非常に感銘を受けたようでした。


講義を行う坂根代表取締役社長
受講する学生たち
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