村上昂音准教授が国際学会でベスト研究ポスター賞受賞
2025-05-12
カテゴリ:お知らせ
(国際社会学科からの投稿)
本学の国際社会学科、村上昂音准教授が、国際学会 ICTR2025( International Conference on Tourism Research )(主催:英国Academic Conference International )にて、「Best Research Poster Award」を受賞しました。
詳細(受賞者氏名・所属等)は主催者公式サイトに掲載されております。
発表では、香川県・豊島(てしま)を題材に、公害と観光をめぐる新たな視点を提案しました。豊島はかつて、大量の産業廃棄物が不法に投棄されたことで社会問題となった島です。住民たちは声を上げ、国や自治体の対応を求め続け、ようやく廃棄物の撤去が始まりました。
現在、豊島は現代アートの島として観光客を集めていますが、来訪者の多くは、その過去を知りません。本研究では、旅行者の声と、地元住民・研究者の視点とを比較し、「記憶」がどのように伝わり、あるいは消費されているのかを考察しました。
観光とは、過去を伝える手段になり得るのか。それとも、忘却を進めてしまうのか。豊島の事例は、社会として私たちが「何を受け継ぎ、何を忘れるのか」を問いかけています。