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公共政策学科学生が島原鉄道株式会社と勉強会を実施
2025-01-28
カテゴリ:お知らせ
公共政策学科の石田ゼミ3・4年生が、2025年1月16日、フィールドワークの一環で島原市を訪れ、島原鉄道株式会社に勤務している本学卒業生との勉強会・現地視察を実施しました。地域創造学部公共政策学科第1期卒業生である久保田一貴さん(2019年度卒、綱ゼミナール出身)から、「つなぐ島鉄 つながる島原」をテーマに、島原鉄道の歴史や企業概要、地域の公共交通の現状と課題について丁寧に解説していただきました。

人口減少で運転士の人手不足や路線維持も厳しい状況にありながら、創意工夫を凝らし地域の足となる公共交通の維持に取り組んでいる島原鉄道の話は興味深いものでした。利用促進に向け、カフェトレイン、サイクルトレイン、フェリー会社との連携、子育て応援割引など独自のサービスや、経営が厳しいことを自虐的に表現し、ヒット商品となった「赤字ペン」の紹介などがありました。厳しい中でも顧客のニーズや時代の変化をとらえて生き残るための企業努力、地方における公共交通のリアルを感じ取れる貴重な時間となりました。カフェトレインでは、本学シーボルト校学生もスタッフとしてお手伝いに来てくれたこともあるとのこと。
座学勉強会の後には、CMやバラエティ番組等の舞台になり、黄色いハンカチでも知られている大三東(おおみさき)駅を現地視察し、丁寧な説明を受けました。最近では、観光客が増えており、オーバーツーリズム気味の時もあり、対応することもあるとのことでした。訪問時にも複数の外国人観光客の姿がありました。

学生時代は生協組織部の部長としても活動していた久保田さん、学部学科再編時は新学部の先輩学生はいないため、前例がない中で手探りでの学生時代だったと思い出話にも花を咲かせてくれました。自身が卒業直前に新型コロナ禍で身動きがとれなかった経験をふまえ、「学生時代にしっかり遊べる時には遊んだり、いろいろな地域にいってみて欲しい」という話に加え、就活や公務員試験など多様な進路を控える後輩たちへのメッセージとして、「いろいろ失敗もあるし、選択肢も多くて迷うこともあるかもしれないが、自分の中で“譲れないもの”があるとよい」とのアドバイスがありました。先輩の久保田さんにとって、それは「人とのつながり」だったそうです。職場も地域も自分より年長者が多く、時に合わない相手ともやりとりする中でも、いかにうまくコミュニケーションをとっていくか。そこでも「人とのつながり」を意識しながら地域にとって欠くことのできない仕事に向き合っていきたいとのことでした。

今回の島原フィールドワークでは、島原鉄道株式会社の協力を得て、地域の足を支える公共交通の現状・課題に対する理解を深める機会となりました。また、公共政策学科第一期生の卒業後の活躍ぶりを知ることもでき、学生たちが将来のキャリアを考えるよい機会に恵まれました。今回、島原において事前準備含め丁寧にサポートしていいただいた卒業生の久保田さんをはじめ、島原鉄道株式会社の皆さまに、厚く御礼申し上げます。
卒業生の久保田さんによる島原鉄道の説明
大三東駅訪問の様子
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