2023年11月7日(火)、泰日経済技術振興協会(TPA)のプラユーン・シオワッタナー会長が本学をご訪問され、「泰日経済技術振興協会50年の歩み」と題したテーマでご講演いただきました。

　プラユーン会長は、1967年に日本に留学されました。日本語を学ばれた後、電気通信大学を卒業、その後大阪大学で修士号を取得されています。そして、TPAで事務局長、専務理事を経て会長に就任され、タイの産業発展に尽力してこられたプラユーン会長は、2006年に開校した泰日工業大学(TNI)の設立にも注力されました。
　

　TPAは、元日本留学生や研修生が主体となり、タイの経済発展のために1973年に設立された民間団体です。当時タイでは、日本の経済進出に対する激しい反日運動が行われていました。そこで、両国の友好な関係を築くため、日本からタイへの技術移転や人材育成を中心とした支援が始まりました。

　講演では、プラユーン会長が取り組んでこられたTPAの事業が紹介されました。その中で、日本語・タイ語教育の普及や産業人材育成、工業計測機器・医療機器の校正事業、さらに技術研修に大きな貢献をしてきた泰日工業大学(TNI)の取り組みなどについてご紹介がありました。

　また、ご自身の取り組みの中で、「初めの頃はセミナーを提供してもタイと日本の相互理解に時間がかかって難しかった」「教科書がない状態でどうやって語学教育を行うか」などといった困難に直面した経験談についてもお聞きすることができました。講演の最後には、経済発展のための次のステップに関して、TPAが取り組んでいる事業についてもご紹介して頂きました。

　また、TPA、及びTNIの皆さまには、本学経営学部 国際経営学科がグローバルなビジネスシーンでの求められるスキルを実践的に学ぶため、海外企業でのインターンシップを行う「海外ビジネス研修」でも多大なお力添えを頂いております。TPA併設の日本語学校ではインターンシップを経験させていただき、泰日工業大学（TNI)では、マーケテイング講義に参加させていただき、タイにおけるマーケテイングの変遷やデジタルマーケテイングについて学びました。さらには、双方の文化の紹介や大学紹介などを行い学生間交流も大変盛り上がりました。

　貴重なご講演を頂きましたプラユーン会長へ心より感謝申し上げますとともに、タイと日本の友好関係がこれからも長く続くことを願います。