暗号設計、実装、安全性解析など
情報システム学部 情報セキュリティ学科 教授
星野 文学 (ホシノ フミタカ)
#コンピュータ基礎領域 #暗号学
Q.01
研究テーマとその内容、具体的な取り組みについて教えてください。
A.
私の研究室では、光論理ゲートで構成する光暗号回路の実装方式を提案し、提案方式を基に作製した光回路チップの動作検証を行っています (NTT, 文教大学, 群馬大学 との共同研究)。
耐量子計算機暗号の研究では、QR-UOVという電子署名方式について研究し、そのソフトウェア実装の性能評価を行い、NIST(米国標準技術研究所)の耐量子計算機暗号の公募に応募しました (NTT, 東京大学, 九州大学 との共同研究)。
Q.02
研究内容が身近な社会とどのように関わり、影響を及ぼすのか教えてください。
A.
現代社会では、ほとんどの通信に何らかの暗号技術が利用されています。10年前にはWorld Wide Webのデータ転送の70%が平文を直接送る HTTPプロトコルを利用していましたが、現在では99%が暗号認証機能を持つHTTPSプロトコルを利用しています。
また、この10年で暗号資産(仮想通貨)の時価総額は国家予算を超える規模となり、その開発者は何兆円もの個人資産を形成しました。暗号の研究成果が既に社会を駆動する原動力となっています。