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留学生活体験記

【vol.53 2017年2月】(中国・湖北大学 砂川 美穂さんより)

国際交流学科2年 砂川 美穂

武漢の湖北大学に留学に来てから4か月が経ちました。武漢の天気は変化が激しく、武漢の人でも困ることが多々あるようです。さらに冬至を過ぎたころから本格的に寒さが増し、慣れない私は毎日のように天気予報を見るのが日課になっています。12月末に前期が終わり、1月に入ってからは数日間テストが続きました。本来、期末試験は1月中旬に予定されていましたが、試験の1、2週間前に日程が急に変更され、困ることもありました。中国人はなかなか前もって連絡をすることがなく、いつも突然なので、これもまた中国らしいのかなとも感じました。

中国の環境にも少しずつ慣れてきましたが、その中で一番成長したと感じることは、授業中の中国語を聞いて内容を理解できるようになってきたことです。ここに来たばかりの頃は、中国人の話す時の迫力に驚き、また中国語を聞くことに慣れていなかったため、ぽかーんと口を開けてただただ聞き流すだけでした。さらに、他の外国人の中国語のレベルの高さに圧倒され、出来ない自分にストレスを感じることが何度もありました。しかし今では、飲食店の店員さんやタクシーの運転手さんとの会話を楽しめるようになりました。また、相手が言っていることを理解し、自分の事や思っていることを言葉にして表すことができるようになりました。まだカタコトな中国語でしか話せていませんが、確実に成長していると感じています。

また、最初に中国人同士が話しているところを見たときは、なんでそんなに怒っているのかな、少し怖いなという印象で、中国人は常にカリカリしているように見えましたが、その印象は実際に中国人と関わってみてすぐに変わりました。中国人は困っていることがあると、すぐに手伝って助けてくれます。面倒くさいだろうなと思うことも笑顔で引き受けてくれます。そしてなんといっても、中国人はとてもフレンドリーです。私たち留学生が日本語で話しているとすぐに、「どこの国から来たの?」「中国人じゃないの?」「留学生?」と聞いてきて、年齢に関わらずすぐに仲良くなることができ、中国人の温かさを感じることができます。

私が中国人の温かさを感じ一番感動したのは、ある飲食店でのパーティーの帰りのことです。私はベンチで少し休んだ後にバッグをそこに置いたまま帰ってしまいました。バッグの中には携帯やお金、部屋の鍵などが入っていました。寮に着いてからそのことに気づいた私は、急いでその飲食店の店長さんに連絡をしました。すると店長さんはそのお店付近の監視カメラなどを確認して回ったり、バッグを見つける方法を一生懸命考えてくれました。私はその店長さんの行動力と優しさに感動し、さらに見つからないだろうと諦めていた私のバッグは、ある心優しい中国人が預かってくれていました。中身も全てあり、私は中国でこのような体験が出来たことは本当に奇跡に近いことだと思い、なにより中国人の人を助けようとする優しさにとても感動しました。中国に来てから、私の知らなかった中国をたくさん見ることができています。留学期間ももう折り返し地点に来ています。有意義な日々をこれからも送っていきたいです。
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