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「地域創造概論」でうきはの宝株式会社代表取締役大熊充様が登壇
2025-04-25
カテゴリ:お知らせ
4月11日(金)「地域創造概論」(人口減少、限界集落、極点社会、高齢化など地域の課題を正しく理解し、課題解決のためのプロセスやしくみの概要や事例、さらには地域づくりの視点について学修する地域創造学部の基礎科目)で、うきはの宝株式会社代表取締役大熊充様を講師にお招きし、ご講話いただきました。
 
大熊様は、2019年、超高齢化が進む福岡県うきは市にて、75歳以上の方々が働く会社を立ち上げました。
そのきっかけとなったのが、若い頃に経験したバイク事故。長く続く入院生活の中で、なぜ怪我をしたのか、聞かれたくないことも、諦めずに何度も聞いてくる“ばあちゃん”の存在が、塞ぎ込んでいた大熊様の心をほぐし、今を一生懸命生きようと思えるようになったそうです。
 
そんな“ばあちゃん”たちからは、年金だけでは暮らしが厳しく、「あと2~3万あれば生活が楽になる」という声が多く聞かれ、「年をとったら、きょういく(今日行く場所)ときょうよう(今日やる用事)が必要」という言葉に納得されたそうです。
そこで、高齢者や認知症だからといって保護するのではなく、丁度良い働き方で、社会の中で活躍してもらったほうがいいのではないかと考えるようになり、“ばあちゃん”たちの得意と特性を生かした「食」と「料理」を商品・サービス化した会社を設立しました。ネットショップや「ばあちゃん新聞」等、事業内容は多岐にわたり、企業とのタイアップ企画も実現しています。
 
会社を立ち上げる時には、99%成立しない、続くはずがない、高齢者を働かせるなんて不謹慎だ等と言われていたそうですが、今では国内外の研究機関や大学から毎月100人程が視察に来るほど注目されるようになりました。そして、そういった機関の研究によって、働くことが認知症を予防し、「健康寿命」を伸ばしているということもわかってきました。
 
また、うきはの宝では、75歳以上のシニア世代だけでなく、若い世代や現役世代も活躍しています。
大熊様は、この「多世代型協働」を過疎地域から都会へ、そして他県へ広げていきたい、高齢者が働くことは悪くないことという機運を全国に広げていきたいというビジョンを実現するため、シニア向けの雇用制度をつくるよう、国や行政への働きかけも行っておられます。
 
少子高齢化の先進国である日本が、どのように課題と向き合い、対応していくか。大熊様のこれまでの取り組みや今後の展望、そして事業を展開するうえで大切にしているデザイン思考についてお話いただき、本学での学びをスタートさせたばかりの学生たちにとって、大変貴重な機会となりました。
ご講話いただいた大熊様
講義の様子
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