地方企業の海外展開に向けたマーケティング戦略分析について研究をおこなっています。
経営学部 国際経営学科 講師
経営学部 国際経営学科 講師
大久保 文博 (オオクボ フミヒロ)
#国際マーケティング戦略 #東南アジアビジネス戦略 #ベトナム地域研究
#東南アジア地域研究
#東南アジア地域研究
Q.01
研究テーマとその内容、具体的な取り組みについて教えてください。
A.
前職の日本貿易振興機構(JETRO)時代から携わってきた「日本型コンビニエンスストアのアジア展開とその現地化過程(科研費)」の関連で、ベトナムにおけるコンビニエンスストアの事業戦略及びマーケティング戦略、”日本型コンビニ”の経済的・社会的インパクトについて研究をおこなってきました。また、JETRO長崎・佐賀と連携して、「長崎県・佐賀県内企業の海外展開に向けての支援策の利用・効果分析、海外輸出におけるマーケティング戦略分析(学長プロジェクト)」の研究もおこなっています。
Q.02
この研究をはじめようと思ったきっかけについて教えてください。
A.
長崎県をはじめ日本は人口縮小の一途を辿り、今後さらに経済面で海外との結びつきが重要となります。他方、長崎県内を含む地方企業は首都圏企業の海外展開に後れを取っており、先ずは地理的にも身近な存在であり、経済のさらなる成長を見込める東アジア(東南アジア含む)地域のマーケット、市場参入での日本企業の成功・失敗事例の情報などが必要になるとみています。とりわけ、海外輸出における「国・地域」×「産業・業種」のマーケティング戦略を分析することで、どのような相関関係があるかを研究することは地方の中小企業にとって有益な情報となります。
Q.03
研究内容が身近な社会とどのように関わり、影響を及ぼすのか教えてください。
A.
一例を紹介します。大久保ゼミでは長崎県内の食品メーカーと連携して、ある県産品のベトナム向け輸出の可能性を研究。海外ビジネス研修の機会を活用して、JETROホーチミンでのインターンシップをおこない、ホーチミンの市場調査、現地の大手バイヤーなどにサンプル試食を通じた評価のヒアリング調査を実施しました。
国際マーケティング論の基礎を学び、それをゼミや海外ビジネス研修のプログラムでの実践的教育に繋げています。協力をいただいた企業には、市場調査及びバイヤーのヒアリング結果などを共有することで、協力いただいている企業に貢献できる調査・研究としています。
国際マーケティング論の基礎を学び、それをゼミや海外ビジネス研修のプログラムでの実践的教育に繋げています。協力をいただいた企業には、市場調査及びバイヤーのヒアリング結果などを共有することで、協力いただいている企業に貢献できる調査・研究としています。
Q.04
今後、研究をどのように進めていこうと考えていますか。
A.
今後も西九州さらには九州企業の海外展開に貢献するべく、海外輸出における「国・地域」×「産業・業種」のマーケティング戦略の分析を続ける予定です。地方の中小企業にとって有益な情報提供(研究結果の共有)をできることは、私自身の存在意義であり、大きなモチベーションになります。同時に引き続き、開発途上国における経済・社会課題に対してビジネスで解決していく研究を深めていきたいです。近江商人の三方よし(「売り手よし」、「買い手よし」、「世間よし」)の考えは持続可能な社会を踏まえたビジネスを構築できるだろうと考えています。開発途上国にも有益な日本企業のビジネス展開に貢献できる研究を続けていきます。
Q.05
ゼミや講義で学生を指導をする上で、いつも心がけていることや大切にしていることはありますか。
A.
2~4年生のゼミ生(回答者28名)にゼミの学習効果アンケートを実施したところ、①知識量>②思考力>③主体性>④多様性>⑤協調性>⑥表現力、⑦判断力>⑧スキル(技能)の順で効果があるとの結果でした。
吸収(インプット)が無ければ、発信(アウトプット)はできません。知識や経験のインプット量が多い人ほど、アウトプットの幅が広がります。さらにアウトプットの深み(思考力)が大切になります。例えば、「風が吹けば桶屋が儲かる」の発想で、ある事象が起きることで、次にどんな展開が見込まれるか、さらにその次はどうなるかを予測して、思考力の深さを鍛錬するのが効果的です。さらに多角的な視点を織り交ぜることで質の高い思考力となります。なお、2年後期から本格的に研究を開始、3年次のゼミでは2コマ連続の講義をおこないます。同級生だけでなく、ゼミの先輩・後輩も交え、各自の問題意識からテーマ設定した研究の進捗を共有しています。横(同級生)はもちろん、縦(先輩・後輩)との繋がりを大切にしています。
吸収(インプット)が無ければ、発信(アウトプット)はできません。知識や経験のインプット量が多い人ほど、アウトプットの幅が広がります。さらにアウトプットの深み(思考力)が大切になります。例えば、「風が吹けば桶屋が儲かる」の発想で、ある事象が起きることで、次にどんな展開が見込まれるか、さらにその次はどうなるかを予測して、思考力の深さを鍛錬するのが効果的です。さらに多角的な視点を織り交ぜることで質の高い思考力となります。なお、2年後期から本格的に研究を開始、3年次のゼミでは2コマ連続の講義をおこないます。同級生だけでなく、ゼミの先輩・後輩も交え、各自の問題意識からテーマ設定した研究の進捗を共有しています。横(同級生)はもちろん、縦(先輩・後輩)との繋がりを大切にしています。