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海外語学研修体験記

【vol.58 2023年8月】(中国・西安外国語大学 安田 実央さんより)

地域創造学部 実践経済学科3年 安田 実央

 私は、西安外国語大学で3週間の語学研修に行きました。私は、3年生の夏に行くということに最初はとても不安を覚えました。3年生の夏休みというと、徐々に就職活動を開始し始めるし、インターンシップに参加できる機会も多いからです。ですが、参加してみると何にも代えがたい充実した経験をすることができました。

 大きく分けて、3つのことについて述べたいと思います。一つ目に、授業についてです。中国での授業は、特にスピーキングやリスニングといった内容が中心にありました。日本での語学の授業では、ライティングやリーディングが多くなりがちなので、実際に日本で学んだ知識を、正しい発音でアウトプットすることのできる貴重な時間を過ごすことができました。これは、「失敗を恥ずかしい」と思う雰囲気がクラスになかったからこそ、私自身も積極的に話すことができたのだと思います。また、授業は中国語をベースに、英語でも行われるため、英語の力も磨くことができると思います。

 二つ目に、交流についてです。授業では、同じクラスにフランス、韓国、タジキスタン、ルーマニアなど多くの国の学生が集まっていました。それぞれが、自分の国の文化について教え合う時間もあり、異文化に関しての理解も深めることができ、同じクラスの人たちと昼ご飯を一緒に食べに出かけたり、観光スポットに行ったりと、たくさんの活動を行うことができました。他にも、西安外国語大学の別キャンパスの中国人学生とのチャットをして、私は中国語を使い、相手は日本語を使って会話をしたりするなどして、お互いに知識を共有しながら、仲を深めていき、一緒にキャンパス内でスポーツをしたり、歌を歌ったりと楽しい時間を過ごすことができました。

 三つ目に、自分自身の視野が大きく広がったことです。中国に行く前は、中国人は無条件に日本人のことをあまり好きではないのではないかと正直思っていました。しかし、実際に行ってみると、外国人である私達に対して、とても寛容な態度で接してくれました。観光地やお店に行ったときに、私たちの言葉が上手く通じなくて戸惑っていると、相手側からスマホなどで意思疎通を図ってくれたり、気軽に私達に話しかけてくれる町の人がいたりと、とてもフランクで素直な人たちが多いことが分かりました。普段、日本にいると見聞きする中国人のイメージとはかけ離れていて、日本の情報の偏りを肌で実感することができました。実際に足を運んだり、現地の人たちと触れ合ったりしてみないと、本当のことは分からないということを知り、私自身にあった固定観念も覆されました。また、自分自身の行動力も身につきました。授業も、先ほど述べたように、積極的に発言する機会が多かったこともあり、発表する際に失敗を前ほど恐れなくなりました。さらに、色々な観光地を自分たちだけで行ってみたことで、たくさんの挑戦をすることができました。徐々に、最初は言葉が伝わらなくて、なくなく諦めるという状況から、なんとなくでも相手の言っていることが分かり、自分たちの発した言葉が相手にきちんと伝わるというように変わっていきました。これも、「言葉が伝わらないから」という理由だけで行動することをためらっていた語学研修前とは大きく成長できたことの一つです。

 このように、私は中国での語学研修を通して大きく自分を成長させることができました。もし、参加するか迷っている人がいたら、ぜひ一歩踏み出してみてください。その一歩が、自分を成長させる大きなきっかけになるはずです。
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