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海外語学研修体験記

【vol.54 2023年8月】(中国・西安外国語大学 吉良 優衣さんより)

                            
国際社会学部 国際社会学科2年 吉良 優衣
 
 8/28-9/22の約4週間、中国、主に西安に滞在しました。授業は全て中国語で行われ様々な国の生徒が集まったクラスで学びます。平日の午前中のみだったため、午後はキャンパス周辺を散策したり、ショッピングに出かけたりしました。その中で最も培われたのはリスニング能力だと感じます。授業中は先生がわかりやすい言葉を選び聞き取りやすいように話してくれますが、外に出てみると現地の人たちは早口で発音も話す人によって特徴があるため教科書通りにはいきません。毎日聴くことにより徐々に慣れてきて会話もスムーズにできるようになりました。このように成長を実感できるのは現地学ぶ最大の利点であると考えます。言語や文化の違いを受け入れながら生活していく中でもっと知りたいと思うようになりました。休日には少し遠出をしました。古都長安の歴史を知るべく、歴史的建造物にいきました。日本でもよく知られる兵馬俑を実際に見た時には感動しました。教科書やテレビで見たことはあったものの、発掘途中や復元途中のものを見ると、当時の人たちの技術の高さに驚きました。パンダもみんなで見にいきました。長い道のりでしたが平日だったこともありゆっくり近くで眺めることができました。
 
 実は私にとって10年弱ぶりの中国生活でしたが驚きだらけでした。まず、オンライン化が日本よりも進んでいたことです。老若男女、店の大小問わずQRコード決済をしており、その影響からかスマホ必須の社会になっていました。観光地のチケット予約、タクシーの配車、レストランの予約など全てスマホ上で完結します。慣れない土地ですので現地の地図アプリも欠かせません。飲食店での注文も全てモバイルオーダーでした。パスポート、スマホ、モバイルバッテリーがあれば不自由なく過ごせました。地下鉄やバスなど公共交通機関も発達し、想像していたよりもはるかに便利で綺麗な街でした。 

 しかし、変わっていないこともありました。それは人柄です。出先でどこの人かと良く聞かれて日本人だと答えると、どこの大学か、どれぐらいいるのか、西安での生活はどうかなど色々聞いて話してくれました。タクシーに乗った時には、観光名所やその楽しみ方を教えてくれたおじさんもいました。昔から、中国人のフレンドリーさ、優しさが大好きです。例えば小さい頃に地下鉄に乗ったときは席を譲ってくれたり、妹と歩いていると双子?と声をかけてくれたり、日中関係が不安定な時期であったにも関わらず良い思い出ばかりでした。今回も緊張感高まる中での渡航ではありましたが、人を人種で見るのではなく、言葉は違う同じ人間として接してくれました。コロナ禍を経て他人と疎遠になりつつある現代社会で忘れがちな人の温かさを感じることができました。現地に足を運ぶからこその発見が多くあり、ぜひ他の地域にも行ってみたいと思います!
 
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