本文へ移動
本学初となる国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日代表 伊藤礼樹様をお招きした合同ゼミを開催しました
2023-12-11
カテゴリ:お知らせ
 経営学部国際経営学科は、12月5日(火)、本学初となる国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日代表 伊藤礼樹様をお招きした合同ゼミを開催しました。合同ゼミには、国際経営学科の7つのゼミ(矢野 生子 教授・岩重 聡美 教授・山本 裕 教授、大澤 裕次 教授・新川 本 准教授・黒岩 美翔 准教授、大久保 文博 講師の各ゼミ)から約50名の学生が出席し、講義とグループワークに熱心に取り組みました。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日代表 伊藤礼樹様
熱心に聴講する学生たち
 講義では、難民条約に基づく「難民の定義」の紹介に続き、世界の難民・避難民は2022年末時点で1億人を突破していること、難民受入国は、先進国ばかりではなく、むしろ隣接する国が主要な受入国になっていること、ガザ地区において多くのパレスチナ難民が新たに生まれていることなどの説明がありました。併せて、日本の難民保護の枠組みや日本で暮らす難民の状況などの解説もありました。日本は、2022年末時点で約16,000人の難民を受け入れており、就職時のサポートなどにおいては他国に比べ、手厚い支援が提供されているとのことです。難民とは、「可哀想な人々ではなく、苦境にあっても海外で自立して生きている力強い人々である」という伊藤様の言葉がとても印象に残りました。

 また、学生のキャリア選択にもつながるように、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の活動内容やUNHCRで働くにはどのような道があるのかといった点にも触れていただきました。当学科は、国際問題に関心を持つ学生が多いため、皆、熱心に耳を傾けていました。

 続くグループワークでは、伊藤様からケース・スタディが提示され、少人数のグループに分かれたディスカッションを行いました。皆で知恵を出し合い、班の意見として、発表しました。学生からは、「難民を受け入れることになった場合、どうしたら彼らにとって安心できる対応ができるのか真剣に話し合うことができた」、「私たちと難民の方、双方にプラスになるようなアイデアを出すことが意外と難しいと感じた」といった感想が聞かれ、難民問題に対する関心や理解が深まった様子でした。質疑応答も時間ギリギリまで活発に行われました。
少人数に分かれたグループワークの様子
グループの意見発表
時間ギリギリまで行われた質疑応答
 今回の合同ゼミを通じて、多くの学生が、「人道問題に人道的解決なしという言葉が強く印象に残った」との感想を述べていました。この言葉は、伊藤様の師でもある第8代国連難民高等弁務官 緒方貞子さんの言葉で、「人道問題には政治的解決が不可欠である」という意味だそうです。本日の合同ゼミをきっかけに、将来、国連を舞台に活躍する学生が育ってほしいと願っています。伊藤様、お忙しいなか、佐世保までお運び下さり、ありがとうございました。
学びに満ちた合同ゼミとなりました!
TOPへ戻る