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研究ピックアップ 
金村 公一
国際社会学部 国際社会学科 准教授 金村 公一
表象とメディアによるコミュニケーションや伝承の可能性等について研究をおこなっています。

国際社会学部 国際社会学科 准教授
金村 公一 (カナムラ コウイチ)

#コンテンツ分析 #メディアコンテンツ企画 #コンテンツ政策
Q.01
研究テーマとその内容、具体的な取り組みについて教えてください。

A.
表象、メディア、コミュニケーションに関する研究をおこなっています。映像・映画・アニメ・新聞・ニュース等の多様な形式の情報を表象文化の視点で分析し、表象物が共有・伝達されるメディア環境変容を洞察、表象とメディアにより醸成されるコミュニケーションやトランスミッション(伝承)の可能性や課題を追究しています。
具体的な研究として、近年は長崎の世界遺産アーカイブ構築構想戦略、海と長崎を地域表象するメディアリテラシー手法開発、平和情報発信手法開発、映像制作を通してこどもが世界遺産価値の学習成果を高める手法開発、県政における広報諸課題の支援など、行政や地域メディア、学校と連携した実践的な活動をおこなっています。
Q.02
この研究をはじめようと思ったきっかけについて教えてください。

A.
きっかけは、国の先導的アーカイブ構築支援に選定されて取り組んだ黒澤明デジタルアーカイブ構築において、真正性を有する記録の保存、検証・整理、利活用の重要性を経験したことです。長崎にも、遣唐使、南蛮貿易、潜伏キリシタン、近代化産業革命遺産、被爆継承など地域表象による継承を必要とする記憶の課題がたくさんあります。今日の新しい情報コミュニケーションは便利な反面、インフォデミック(玉石混交の情報氾濫)やフィルターバブル(表層部分だけの偏った情報接触習慣)など様々な課題も顕在化しています。重層性のある質の高い情報内容を掘り起こした記録に基づく記憶の遺産構築とその建設的な活用による地域表象を市民参加により実践していくことが、今こそ重要であると考えています。
Q.03
研究内容が身近な社会とどのように関わり、影響を及ぼすのか教えてください。

A.
研究内容を反映する地域社会とのつながりとしては、県内テレビ局、行政機関(長崎県、長崎市、関連団体)と、メディアリテラシーや行政広報の高度化、世界遺産のアーカイブ構想、平和情報発信等々の共同研究や構想策定、種々審査等で知見を社会に役立てるように心がけています。また、これらの知見を講義で教材として活用し、ゼミでは必要に応じて共同研究に学生も一部参加してもらい体験的な学びの機会を設けています。また、地元のテレビ局、新聞社、行政機関ご指導を受ける講義機会も設けています。
Q.04
今後、研究をどのように進めていこうと考えていますか。

A.
表象・メディア・コミュニケーションの3つの視点を結んで、地域社会における地域表象の継続的な実践と継承が地域に根付く試みを行いたいと思っています。具体的には長崎の世界遺産、自然風土、歴史など地域の文化資源を行政やメディアとともにコンテンツ制作、広報、学びの実践的活動プロセスを通して、実感できる地域アイデンティティの確立、地域づくりを通して地域振興につながる流れやそれを担う人材育成を地域の人々と一緒に創出してみたいと思います。そのためには、地域外や世界と結びつくことによる外側からの目線や連携を取り込むという視点にも着目して研究を進めたいと思います。
Q.05
ゼミや講義で学生を指導をする上で、いつも心がけていることや大切にしていることはありますか。

A.
授業や卒業研究では、真正性の高い客観的事実やデータを独自の視点で分析するための整理、比較や、表象素材に関しては詳細な分析と検証結果をもとに研究を構築すること常に意識してもらうよう心がけています。また、他者の研究課題や発表に興味関心を持ち、対話を心がけることで、相互研鑽の機運を醸成するように指導しています。その基礎となる人間性を磨くためにも実社会とのつながりの中で実践し、体験的な学びの機会を設け、多様な専門性のある社会人とかかわることができる企画コンペや協働プロジェクトへの参加を促しています。
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