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令和8年度入学式 学長訓辞


訓   辞
 
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
教職員一同、皆さんに会えるのを楽しみにしていました。心から歓迎します。
ご家族や関係者の皆様にもお祝いを申し上げます。

新入生の皆さんがこの場にいられるのは、自身の努力だけでなく、皆さんを支え励ましてこられたご家族、先生方、友人など多くの人たちの助けがあってのことです。感謝の気持ちを胸に刻んでおきましょう。

長崎県立大学は、長崎県公立大学法人が設置する大学です。
今日は、皆さんのために、ご来賓として、長崎県知事 平田研様、長崎県議会議長 外間雅広様、佐世保市長 宮島大典様、お三方をはじめ、大勢の皆様がご臨席くださっています。
皆様、ありがとうございます。今後とも学生たちを、また本学を、何卒よろしくお願いいたします。

大学生活の初めに、新入生の皆さんにアドバイスしておきたいことがあります。それは、できるだけ早く、望ましい生活と学修の習慣をつくることです。

大学は高校までより自由です。自由は重い自己責任を伴います。
私は、大学に入って一年目、大学での学びよりも自分のしたいことだけを優先してしまい、一年生を二回やり直す羽目に陥りました。こういう悪い例を「反面教師」といいます。皆さんにはそうなって欲しくないので、ここで言っておきます。最初が肝心です。特に今からの三か月。気を引き締めて、いいスタートを切ってください。
以上はいわば入口前の話でした。加えて、令和8年度(2026年度)の入学式に当たり、皆さんへの期待を込めて、三つのことをお話しします。

一つ目。広く、深く。
大学での学びは高校までとは違います。これまでは学習指導要領がありました。ある意味、有名な観光地を、ガイドブックを片手に回るようなものだったかもしれません。もちろん、基本的な知識を学ぶのは、これからもずっと必要です。皆さんも私も、知らないことばかりです。
大学での学びの魅力、面白さは、やろうと思えば、いくらでも世界を広げることができるし、いくらでも深く掘り下げることができる点にあります。ガイドブックに載っていない、自分だけの地図を描けます。
『君たちはどう生きるか』という本や映画があります。どう生きるか。根源的な問いです。「文化や教養は、それだけを目的としてはならない」という上杉鷹山の言葉も紹介しておきましょう。
何のために学ぶのか。どう生きたいのか。どんな自分になりたいのか。そのために何が必要か。何をすべきか。
大学は、自分で考え、求め、選び、行動し、結果に責任を負い、自分の道を創っていく場です。どんな道を創れるか。それは皆さん自身に懸かっています。
広く、深く、学んでください。

二つ目。挑戦しましょう。
皆さんにはこの先、いろいろな選択の時が訪れます。迷うでしょう。悩むでしょう。それは自然なことです。一所懸命迷えばいいし、悩めばいい。
人生には、後になって振り返ると、あの時の選択が、あの決心が、大きなターニングポイントになったなと感じることがあります。
私の場合、それらはいつも、うまくいくか、とても不安でしたし、先が見えなくて悩んだ末の決断だったこともあります。実際、思い通りにいかないこともありました。けれど、挑戦しなければ悔いが残ったと思います。
多くのことは、やってみなければ分かりません。後悔しないためには、チャンスだと思えば、勇気を持って挑戦すればいい。たとえうまくいかなくても、大抵のことは取り返しがつきます。
そして、チャンスをつかむには、準備が必要です。幸運は準備と機会の出会いだ、と言う人もいます。この三年間、全学教育科目でお話しいただいている、元パラリンピック競泳金メダリストで現在はスポーツ庁長官の河合純一さんは、「一日の1%を自分の未来のために投資しよう」と仰います。一日の1%、約15分です。たった15分と思うかもしれませんが、その努力を毎日続ければ、必ず大きな実を結びます。
成長のために、目標や夢を叶えるために、いつか来る大きな挑戦の時のために、今日から備えませんか。

三つ目。他者へのリスペクト。
人を尊重する、ということです。もちろん、自分自身も大切にしてください。私は皆さんに、お互いを、また自分自身も、傷つけたり否定したりして欲しくありません。
長崎県立大学の基本理念の一つに「人間を尊重し平和を希求する精神を備えた創造性豊かな人材の育成」があります。創造性はもちろんですが、他者へのリスペクトや平和は、私が最も重要だと考えていることです。
社会、世界に目を向ければ、世の中がいかに多様か、そして社会、世界における問題の解決がいかに大きな努力を必要とするものであるかを知ることができます。それが、地に足の着いた思索=考えることや、判断、行動の羅針盤になります。長崎をはじめとする歴史を知り、歴史に学ぶことも、大きな助けになるでしょう。
私は着任以来、「人と比べない」、「人を貶めない」ということを繰り返し言ってきました。皆さんにもそうあって欲しいので、この機会に言わせていただきました。
人を大切にし、誰も否定しない、否定されない。そういう長崎県立大学にしましょう。

以上、「広く、深く」「挑戦」「他者へのリスペクト」。この三つを皆さんへのメッセージとします。

これから始まる本学での学生生活で、皆さんはたくさんの新しい出会いを経験するでしょう。
人は出会いで成長します。出会いが人を変えます。自分からも積極的に求め、行動してください。
きっと、卒業、修了の頃には、今とは全く違う成長した自分に気づくはずです。それを楽しみにしましょう。

新しい始まりです。
時は速く過ぎます。一日一日を大切に、後悔しない、充実した大学生活を送られることを願っています。
一人じゃありません。仲間が大勢います。
一緒に頑張りましょう。
よろしくお願いします。

令和8年(2026年)4月3日
長崎県立大学学長  浅田和伸
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