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令和7年度卒業証書・学位記授与式 学長訓辞
2026-03-31
カテゴリ:お知らせ
                             訓   辞

 令和7年度(2025年度)の卒業証書・学位記授与式に当たり、本学関係者を代表して、本日、卒業、修了の日を迎えられた681名の皆さんに、心よりお祝いを申し上げます。皆さん、おめでとうございます。

 顧みれば、4年前はまだ新型コロナウィルス感染症の影響が残り、残念ながら一堂に会しての入学式はできませんでした。その後の社会の変化や科学技術の進展は目覚ましく、Chat GPTが登場したのは2022年11月末、僅か3年余り前のことです。
 そういう激動の時期に、それぞれに努力を重ね、充実した時を送り、今日を迎えられた皆さんに敬意を表します。
 また、これまで皆さんを支え、励ましてこられたご家族や関係者の皆様にも、感謝申し上げます。ありがとうございました。

 本学は、長崎県公立大学法人が設置する大学です。
 今日は、皆さんのために、ご来賓として、今月就任され、初めてのご臨席となります長崎県知事 平田研様、長崎県議会議長 外間雅広様、お二方をはじめ、大勢の皆様がご臨席くださっています。本当にありがとうございます。今後とも本学をどうぞよろしくお願いいたします。

 本学は、前身校からの長い歴史を有し、2つの県立大学が統合して新しい長崎県立大学が誕生してから18年、現在の5学部9学科になって10年になります。
 社会の変化がいっそう加速し、将来を予測することが難しいVUCAの時代と言われます。
 大学も、時代の先を見て、新たなニーズに対応していくため、変革し続ける必要があります。
 今年度、本学は、文部科学省の「大学・高専機能強化支援事業」に選定されました。また、日本経済新聞社が全国の大学を対象に実施した「大学の地域貢献度調査」において、総合ランキングで全国第27位、中規模校では全国第1位という高い評価を得ました。
 これからも、皆さんに誇りを感じていただける大学であるよう努力を重ねてまいります。

 アメリカでは、大学の卒業式をcommencementと言います。Steve Jobsが2005年にStanford University のcommencement で行った、“Stay hungry, stay foolish.”という言葉で有名なスピーチがあります。私も好きで、今でもよく聴きます。皆さんにも聴いていただきたい内容です。commencementは本来、「始まり」という意味です。それなのに卒業式をこう呼ぶのは、人生における新しい生活の始まりだからでしょう。
 きっと、皆さんの予想を超える旅が始まります。
 私自身、大学を卒業する時には、その後の道のりなど全く見えていませんでした。目の前のことで精一杯で、あがきながら一つ一つやっているうちに、いつの間にか遠いところまで来ていたな、というのが実感です。
 道は一人ひとり違います。過去は変えられなくても、未来はこれから創るものです。

 皆さんの門出に当たり、気の利いたアドバイスができるといいのですが、私にその力はありません。けれど、この二度とない機会に、私なりに一所懸命考えてきたことを、短く3つだけお話しします。

 一つ目。学び続けましょう。
 学びは大学で終わりではありません。卒業はゴールではなく始まりです。
 皆さんは、たくさんのことを学んできました。けれども、その蓄積だけでやっていくことはできません。これから、より重要になるのは、まだ持っていない知識やスキルが必要になったときに、速やかにそれを学んで自分のものにし、発揮できるようになることです。大学では、そのための「学び方」や「考え方」も学んできました。それらを活かすのはこれからです。
 自分のために、自分の意志で、生涯学習を続けてください。

 二つ目。皆さんの力を、誰かのために、世の中のために役立ててください。
 誰もが大学で学べるわけではありません。皆さんは恵まれた立場です。
 だからこそ、皆さんの力、経験、できること、得意なことを、自分自身のためだけでなく、他の誰かのために、社会をより良くするために、活かしていただきたいです。

 三つ目。心に“Nagasaki”を。
 世界は今も争いが絶えず、人々が傷つけ合っています。
 皆さんは、どんな社会を、どんな未来を望むでしょうか。
 長崎県立大学は、「人間を尊重し平和を希求する精神を備えた創造性豊かな人材の育成」、「長崎に根ざした新たな知の創造」、「大学の総合力に基づく国際社会への貢献」を基本理念に掲げています。本学で学んだ皆さんには、これからも「人間を尊重し平和を希求する精神」を持ち続けていただきたい。そう願っています。

 以上、学び続ける、誰かのために、心に“Nagasaki”を。この三つをお話ししました。

 人生は一度きりです。
 Jobsは先に紹介したスピーチの中で、今やっていることがいつか人生のどこかでつながって実を結ぶと信じよう、限りある人生の時間を自分にとって本当に大切なことに充てよう、とも言っています。
 私もそう思います。
 人と比べるのではなく、自分なりの道を行きましょう。希望を持って、挑戦を続けてください。皆さんはできると信じています。

 あらためて、皆さんの新しい出発を心からお慶び申し上げます。
 本学に来てくださって、本学でたくさんの出会いをつくってくださって、本当にありがとうございました。
 皆さんのご活躍と幸せを、心から願っています。

                                    令和8年(2026年)3月19日

                                          長崎県立大学学長 浅田和伸



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