公共政策学科「危機管理論」で中越防災安全推進機構様にご講義いただきました!
2026-02-09
カテゴリ:お知らせ
2026年1月9日、公共政策学科の黒木誉之教授の講義「危機管理論」では、公益社団法人 中越防災安全推進機構の事務局長・諸橋和行様をお招きし、「新潟県中越地震からの学び~21年が経過した『今』の視点から~」をテーマにご講義いただきました。
2004年10月23日、新潟県中越地震が発災しました。マグニチュード6.8。震源地の川口町(現長岡市)では観測史上初めて震度7を記録しました。
一方、昨年の10月23日で21年が経過しました。つまり、今年、成人式を迎えた学生たちは当時、生まれていない世代になりました。
このようなことを踏まえ今回の講義では、①新潟県中越地震の説明、②阪神淡路大震災との比較を踏まえた「復興」の意義、③「新潟モデル」の提唱、④「防災」とは何かなどについてご講義いただきました。
今回の講義はオンラインでの実施でしたが、諸橋様の経験談や動画、アカデミックな分析に基づいたご講義に、学生たちも多くの学びを得ることができました。
講師の諸橋様には、この場をお借りし改めて御礼申し上げます。誠にありがとうございました。
【講義に関する学生の感想】
本講義では、2004年に発生した新潟県中越地震を「現代防災史」という独自の視点から学んだ。冒頭に視聴した当時の映像では、新幹線の脱線や建物の倒壊といった惨状を目の当たりにし、自然災害の脅威と被害の甚大さを改めて認識した。公益社団法人 中越防災安全推進機構の諸橋和行氏による講義では、本災害が「豪雪地帯」「平成の大合併」「地震と豪雨の複合災害」という複雑な背景を抱えていたことが示された。特に興味深かったのは、支援体制の構造変化である。従来は「行政(公助)」と「住民(自助)」による二極構造であったが、この震災を機に、その間を繋ぐ「中間支援組織」が介在する三極構造へと転換された点は、公共政策を学ぶ身として非常に重要な示唆を得られた。情報の非対称性を埋め、現場の細かなニーズを汲み取る組織の存在こそが、復興の鍵となることを理解した。また、発生から21年が経過した現在をグラフで客観的に評価する手法は、長期的な視点で地域の変遷を捉える「現代防災史」ならではの醍醐味だと感じた。一過性の支援で終わらせず、長期的なスパンで復興プロセスを検証し続ける重要性を学んだ。今回の学びを通じ、将来の地域づくりにおいて、有事の際の中間支援のあり方や、持続可能な防災体制の構築について深く考察していきたい。(公共政策学科3年生)
今回の講義内容の新潟中越地震は、最大震度7で震災に続いて豪雨も発生した大震災だった。この震災の特徴として、全村避難が行われたことやそれが2日で完了したことが印象に残った。途中、2歳の男の子が救出される映像は、救出隊員の落ち着いた除去作業が目に取れ、緊迫した状況でも焦らず行動することの大事さを感じた。中越地震は75%が関連死で、熊本地震や能登半島地震も関連死が7割ほどで、災害発生後をケアする福祉の必要性が増していると考えられた。阪神・淡路では被災地にばらばらに支援に押しかけ、混乱が大きかったと言う点から、新潟県の場合は中間支援組織が支援者に対する窓口・コーディネートの役割を担い、被災住民の方にとっても見知らぬ方が多く押し寄せる状況より、中間に入って円滑に支援を行える今の方が心の余裕が作りやすいと感じた。地震から今を評価したとき、地震を経験したからこそ地域の「気配」が生まれたり、この経験から人材が育ったりと、「地震から時間が経った今だからこそ評価できること」がある。 そのような視点はあまり考えたことが無かったので、地震によって何が変わったかを見る上で重要な視点だと気づいた。スライドの最後の方の話で、防災にだけリスク管理するのではなく、より良い生き方のために防災管理をすることが大事だと理解した。そして、現実で起こる確率の高いリスクをしっかりと管理することが防災にも繋がると考えられる。今回の講義を機に、生き方を見直していきたい。(公共政策学科3年生)
