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実践経済学科「中小企業論」で深海商店・深海宗佑氏が『中小企業の生き残り』について講演
2025-10-30
カテゴリ:お知らせ
実践経済学科では、理論経済学をベースに地域経済の動きや企業の仕組みを学び、即戦力となる人材を育成しています。

深海宗佑氏講演の様子

6月24日、実践経済学科「中小企業論」(竹田英司教授・専門:産業政策論・やきもの地場産業研究の第一人者)において、株式会社深海商店(佐賀県有田町赤坂丙)・深海家13代目深海 宗佑氏をお招きし、ご講演いただきました。
86名の学科生に向け、『中小企業の生き残り』をテーマにお話しいただきました。

深海商店は、400年以上続く有田焼始祖の末裔が営む、やきものの彩色に使われる呉須や釉薬の製造を専門とする中小企業です。
戦時中の存続の危機を乗り越えるため、11代目(当時)が「有田焼の美しさは色が重要」と再定義し、従来の陶器製造から呉須や釉薬の素材製造へと事業転換しました。
現在は、製造業の事業領域を超え、呉須をアパレルや家具分野に応用する新しいプロジェクトも進めています。
13代目である登壇者の深海宗佑氏は、有田歴史塾オープンファクトリーなどを開催し、地域の知識や技術の発信にも尽力されています。
深海氏の講演を聴講した学生の感想
「今日の講演では、深海商店の歴史や、同社のモノづくりの背景と哲学を伝えるオープンファクトリー開催について伺いました。
400年の歴史と有田焼の製作意図を伝える深海氏の講演から、有田焼が世界のクリエイターたちに注目を集めていることを知りました。」(実践経済学科3年生Aさん)

「深海氏の講演から、有田焼は1610年代から作られた日本初の磁器で、磁器の技術はすべて有田から始まっていることを知った。有田焼は、日本だけでなくヨーロッパ各地の磁器にも強い影響を与えていた。
また深海商店は、呉須を活かし、新しいプロジェクトにも取り組んでいて、有田焼やその歴史を次につなげていく様々な活動をしていることを学んだ。」(実践経済学科3年生Bさん)

深海氏は学生たちへ、中小企業が生き残るためには、①大企業には無い意思決定の速さ、②時代の変化に合った事業展開の柔軟さ、③中小企業だけが持つ地域に根ざした独自の技術や文化、の3つが重要だと伝えました。

実践経済学科「中小企業論」の様子1
実践経済学科「中小企業論」の様子2

今回の講演を通じて、学生たちは、中小企業が持つ独自の強みや、時代を超えて事業を存続させるための革新的な姿勢を具体的に学び取ることができました。
本授業「中小企業論」が目指す、中小企業を就職先・支援先・取引先として深く考察する実践教育は、深海氏からの貴重な学びを得たことで、より一層深まったことと確信しています。
この学びを糧に、学生たちが未来の経済社会で中小企業の存在意義を理解し、力強く挑戦していくことを大いに期待しています。


なお、今回の講演の様子は深海商店様のHPでもご紹介いただいております。
ぜひ、こちらもご覧下さい。
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