不思議な数字

2012.05.25

私が住む佐世保市の一部は、西海国立公園に組み入れられている。九十九島もその一つである。日の入りの時間に市内の高台に登って眺めると、黄金色に輝く海に沢山の島影がシルエットとして浮かび上がり、とても美しい。空気が澄んでいる季節は水平線に五島列島をのぞむことができる。「九十九」とは、もちろん「多い」ということを意味する。実際の島の数は、99よりはるかに多い。

見晴るかす 九十九島が 陽に染まる
                          神の絵筆の マスターピース
九十九島の写真

「多い」という意味で使う数字に「800」がある。99は2桁の一番大きな数なので「多い」の表現としてそれなりに納得できるが、800はいかにも中途半端な感じもする。しかし、「うそ800を並べる」というと、「多い」というより「うそばかり」に近い感じがしてくる。ともかくマイナスのイメージ一色で、「八百屋」さんには、気の毒な感じさえ持ってしまう。

「2度あることは3度ある」と「3度目の正直」は、両者相反する印象である。2回失敗した後にまた同じ失敗をする人と、今度は成功する人と両方いるということか。必ずしも「成功、失敗」の範疇に入らないことにも使われているかもしれないが、「成功、失敗」に関する事柄で言えば、「3度目の正直」より一歩進んで、「同じ失敗は繰り返さない」でありたい。

「3度目の正直」で成功して美酒を飲める人は、「人一倍努力する」からか?しかし、この表現はどういうことなのだろうか。「人並みに努力する」と言っていることにならないのか。もちろん意味としては「人並み以上に努力する」ことである。これは、江戸時代までの日本独特の言い方の名残だそうだ。「人の倍、努力する」と「一」は抜いた方が判りやすい。

最後に学生諸君へ。「石の上にも3年」、「七転び八起き」。冷たい石の上にも3年座っていれば体温で温かくなる、ということらしい。温めるために「3年」はオーバーな気がするが、就職したら簡単に辞めず、せめて3年くらいは頑張ってみると、始めには見えなかったものが、見えてくる。何故7回しか転ばないのに8回起きるのか不思議な気がする。これは、赤ちゃんがハイハイから起き上がるのが1回目の起き上がりということらしい。以後は転ぶたびに起き上がって頑張れ、ということである。人間、生まれた時は転んでいるのだ。少しくらいつまずいても気にすることはない。「転んでもただでは起きぬ」ということもある。