キャンパスの四季 その8

2018.04.10

 大学の年度末、新年度始まりの時期は相当忙しい。年が明けて間もなくのセンター試験から、前期入学試験、後期入学試験、期末試験、進級判定、卒業判定、卒論生や大学院生の研究発表、論文審査、そして卒業式、入学式、入学・進級ガイダンス等が前後して次々やってくる。年度末には人事異動もあり、退職者・新採用者には辞令交付もしなければならない。この間に新しい授業の準備、報告書の作成、新学年の履修者名簿の作成、あるいは新年度の給料の確定等々教員も事務職員も期日を定めてやらなければならない業務は多いし、仕事の引き継ぎも必要だ。様々な学会も年度末に行われるものが少なくない。
 この間、自然は日照時間や気温の変化に従って、人の営みとは無関係に淡々と変わっていく。センター試験の時には、雪国だけでなくここ長崎県でも本気で雪の心配をするし、本学は離島会場も受け持つので、強風も心配である。今年も積雪はあったが、入試の日とは1週間ずれたのは幸いであった(「キャンパスの四季、その7」2018.02.05)。そのセンター入試から2ヶ月余、卒業式や入学式の頃になるとキャンパス内もその周辺もすっかり春らしくなる。日本の学年暦は4月スタートで欧米諸国への留学には大変不都合である。しかし、若者が社会に巣立つあるいは新しい学び舎に入る季節としては、自然の新たな命の躍動が感じられるこの季節が最も相応しい。

 卒業式、入学式では「学長訓示」というものをやらなければならない。これがなかなか大変である。1年で社会の状況がそう大きく変化する訳ではないし、卒業生・新入生に言いたいことも大きく変わることはない。相手は毎年違うのだから、実は同じことを言っても構わないと思うのだけど、記録に残されるので全く同じという訳にはいかない。さらに、文頭に季節感を出そうとすると、何と言っても日本では桜がベストワンであるが、これが蕾から開花の時期で、当日どうなるか判らない。前日PCから打ち出したメモ片手に話せば良いなら、その部分だけ書き直せば良いが、「訓示」となるとそれらしいものに清書したものを読まなければならない。「桜の蕾も膨らんで」と書いて、当日「何言ってるの、もう咲いてるよ!」となると、その後聴いてもらえない恐れがある。桜の写真は卒業式2日前のものとその10日後のものである。
 ツツジやアジサイも新しい葉をつけ始め、キャンパス周辺で春の小川(というより用水路の方が良さそうだけど)や暖かい日差しが可憐な花に「咲けよ、咲けよ」と囁き始めたようだ。

桜(3月17日)

桜(3月27日)

ユキヤナギ

ツツジの新しい葉

オオイヌノブリ

ホトケノザ