講演の構想

2017.8.10

 タイトルと写真を見て、どういう関係があるか理解できる人はおそらくいないだろう。私自身、「これは如何に何でもこじつけだ」と考えながら、書いているので、分からなくて当然だ。

 さて、本題。慶應に勤務していた頃は、国内外の学会等で1時間程度の講演をすることがあった。今でも無いわけではない。10分程度の発表なら「先ずはイントロ、結論、そしてそれを導く過程」という、いわば定番のようなものがあるので、話の内容や順番を長い時間ウンウン考えることはまず無い。イントロダクションを如何に魅力的にするかが勝負である。ところが、1時間ものとなるとそう簡単に話の内容や順番を決めることはできない。そこで「ウーン」と考え込む。しかし、「ウーン」と考え込んでどんどん良いアイディアが浮かぶかというと、残念ながらそうはいかない。考えているうちに集中力が切れて、「イヤー、宮里藍が引退するとは、残念だな」、「錦織はなかなかマリーに勝てないな」とあらぬ方向へ行ってしまう。

ホットリップス

スイカズラ

ヒエンソウ

 いくつか試した後、私にとって最も良い方法は以下のようなものだった。かつて私は、家から大学まで1時間くらいかけて自転車で通勤していたが、大部分の行程は多摩川堤のサイクリングロードであった。比較的安全なので、自転車を走らせながら、講演のストーリーを考える。アイディアが浮かんでもメモを取ることはできないし、帰り道では朝とは違うことを考えても不思議はない。しかし、こういう発想を10日、2週間と続けると、自然に全体像が固まってくる。一人の人間が考えるのであるから、最終的に自分なりにベストと思えるストーリーにまとまるのは、ある意味当たり前である。その段階で紙に箇条書きし、スライドなりパワーポイントファイルを並べるとスムースに行く。後は足りない部分を新たに作り、あるいは修正し、部分的には並べ替え、時間が足りないと見たら、何枚か削除する、という操作でストーリー完成である。

マツバギク

ウツギ

ニゲラ(クロタネソウ)(?)

 今の職場では自転車通勤はできない。したがって、講演の準備をしなければならないときは、空いている土日を利用して、大学まで徒歩で往復し、その道すがら考えることにしている。この方法で共通する絶対的条件は、時間的余裕を持って考え始めることだけである。実は5月下旬にその必要があって、家と大学の間を徒歩で往復した時に撮ったものいくつかをここにご紹介する。以前「花の都」(2013.5.25)「緑の散歩道」(2015.05.15)というタイトルで、同じ道の花や樹を紹介したが、実は遥かに多くの種類がある。いつも通り名前や解説は友人M²君の助けを借りた。

ウキツリボク カンパニュラ(風鈴草)