西南西に進路を取れ

2016.02.25

1月24日から25日にかけて、長崎県を含む九州・沖縄地方は記録的寒波と雪に見舞われた。沖縄でも雪が降り、長崎県では積雪17 cmを記録した。110年ぶりというから、県内の人にとっては生まれて初めてのことである。私はたまたま23日に開催された大学基準協会のシンポジウムに参加するため東京に来ていた。25日月曜の早朝に乗る予定にしていた飛行機がこの雪で欠航となり、「西南西に進路を取れ」ということになった。もちろん多少の説明が必要かと思われる。

 年配の映画ファンは「北北西に進路を取れ」という映画があったな、と懐かしく思われたかもしれない。スリラー映画の巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督、1959年日本公開の傑作である。この監督は、必ず数秒くらいスクリーンに顔を出すことでも有名で、観客はいつ出てくるか楽しみにしていた。主演は二枚目で鳴らしたケーリー・グラントと細身でエレガントなエヴァ・マリーセント。スパイ映画であったがストーリーは覚えていない。
 この映画が長崎の雪とどう関係あるか説明の前に道草してチョット英語の勉強。映画の原題は「North by Northwest」である。しかし正確には「北北西」は「North- Northwest」である。わざと現実にはない表現にしたのは、ヒッチコックのファンタジーをつくるという思い入れがあるらしい。

 さて、長崎の大雪と「西南西に進路」の関係。私は、週末に川崎の家に帰ると、月曜は川崎から長崎へ出勤することが多い。いつもより相当早起きする必要があるが、早朝7時前の飛行機で長崎へ飛び、空港から大学の車で長与町のキャンパスへ行く。これで10時から行われる定例の会議に悠々セーフである。ところが、その月曜日の羽田−長崎便は全て欠航。致し方なく翌日の同じ時間の便を予約して長崎へ飛んだ。早朝の羽田は思った程の混雑はなく、「出足快調」と出発したのであるが、長崎空港周辺はまだまだ大変な状況であった。もちろん滑走路は除雪してあったが、駐機場までは雪が残る道をゆっくり進む。

 飛行場から出ると道路には雪が残り、高速道路は閉鎖されて迎えの車は来ることができない。タクシーを待っていても来ない。さて、どうしたものかと思案していると、大学からの連絡で、時津(大学から程近い港=大村湾の奥)まで船で行けば、そこまでは迎えに行けると有り難い知らせがあった。当たり前であるが、道路に雪が残っていても海上に雪は積もっていない!「さすが長崎空港」とも言うべき「オーシャンライナー」利用で大学に着くことができた。
 長崎県の地形は大変複雑で、山も多い。本学の先生で、「学生の中には、県の地図もろくにかけない者がいる」と不満を漏らしていた方がおられた。「これはいかん」と、私自身描く練習をしてみたが、これはなかなか難しい。道路も曲がりくねっているので、2キロ、3キロ先が見える直線は少なく、トンネルも多い。ところが、海上航路は一直線に目的地を目指す。これが標題「西南西に進路を取れ」である。最後までおつきあい、有り難うございました。

雪の長崎空港 「雪に強い」海上航路走る

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お詫びと訂正:前回(2016.02.10)の「ポジティブになる方法」の一部に誤りがありました。下から5行目、「オーキシンというホルモン」は「オキシトシンというホルモン」の間違いでした。訂正し、お詫びします。
(現在、この画面は修正済です)
本学の学生から指摘があり、間違いに気がつきました。尚オーキシンは植物成長ホルモンの一種です。