ハワイ

2015.10.25

 私は週末たまに川崎の家に帰るが、飛行機は大抵長崎空港発のANAだ。機内でくつろいだ気分になると、「角ハイボール」を飲む。有料ではあるが、ゆっくり飲むと羽田までの時間が程よく過ぎて行く。これを飲むと決まって思い出すコマーシャルがある。「トリスを飲んで、ハワイへ行こう」だ。懐かしく感ずる方が多いだろう。調べてみると、これは 1961年のコマーシャルである。まだ一般市民の海外渡航には制限があり、1ドル360円の時代である。ウィスキーでも最も値段が安い部類のトリスを飲んで、抽選に当たればハワイへ行けるとなると、こんなにラッキーな事は無い。

 ハワイに関しては歌もある。「晴れた空 そよぐ風 港 出船の ドラの音愉し・・・♪」年配の方ならご存知の筈。インターネットで調べると1948(昭和23)年に始めて歌われたらしい。サンフランシスコ平和条約が調印されたのが1951年であるから、考えてみればこれは大変な事である。正式な講和会議で敗戦にけじめがつく前に、太平洋戦争勃発の地、アメリカからみれば「Remember the Pearl Harbor」と日本との戦いの合い言葉となった地を「憧れのハワイ」にしてしまったのだから、発想の転換の見事さ(?)は「凄い」を通り越している感じだ。こと程さように我々日本人はハワイが好きであるということか。1年中気候が温暖で、美しいビーチでひたすらのんびりすることは、せっせと働く日本人にはアンチテーゼとしての憧れかもしれない。英語が全く話せなくても十分楽しめる安心感もあるかもしれない。

 過日、そのハワイで何日か過ごして来た。まさにひたすらノンビリの休暇であった。日本との時差は19時間、すごく大きな時差と感ずるかもしれないが、別の言い方をすれば5時間と言っても良い。日付を1日戻してやれば、日本より5時間進んでいることになる。例えば、日本を夜9時に出ると、日本時間で翌朝の4時頃ホノルルに着くが、ハワイで時間は日本を出発したと同じ日の午前9時ということになる。飛行機の中で眠ることができれば気になる程の時差ではない。
 
 妻はショッピングが大好きだけど、私は好きではない。第一買いたいものが全く無い。「それで良いのか?」と感じないでもないが、事実はどうしようもない。初めての土地というわけではないので、なりゆき上、「どうぞ、いってらっしゃい」ということになる。すると最早「ひたすらノンビリ」以外の選択肢は無い。それなら飛行機代やホテル代を使わず、「家でゴロゴロ」でも良いではないか、と言われそうだ。この意見に対する反論は非常に難しい。しかし、「家でゴロゴロ」では、「こんなに無為の時間を過ごすのは良くない」と別の自分が言い出して、何となく落ち着かない。自然に足が大学を向いたりする。しかし、ハワイでは「ひたすらノンビリ」でも「それで良いのだ」となるところが「家でゴロゴロ」と大いに違う。チョット歩いたり、泳いだり、そしてベランダでマカダミアナッツをつまみながらビールを飲むことになる。然り而して「ああ 憧れの ハワイ航路」となる。

ブルーハワイ(ホントは月夜の浜辺か?)

この木何の木? 唯一ネクタイをしめた人

入り日