アンコール遺跡訪問

2015.05.25

 ゴールデンウィークの休日を利用して、妻と2人でカンボジアのアンコールの遺跡を訪ねた。こういう所は、国内の温泉、パリのシャンゼリゼー、あるいはスイスの湖畔(これらを一緒にする適否は別して)と違い、ある程度体力があるうちに行かなければと出かけたのである。日本から南へ旅行すると、平面の地図で見る感覚より実際の距離は長い。成田発シェムリアップ(Siem Reap, アンコール観光ベース)へは直行便は無く、朝成田を発って、到着は夕方となる。4日の旅程の内、半分は往復の移動で食われてしまう。

 シェムリアップはアンコール遺跡観光客のための街と言っても言い過ぎではないような感じで、熱帯雨林の中にある。飛行場(写真1)は、世界中の多くのそれとは趣を異にし、外見だけでは飛行場とは感じさせない。街の中心までは車で15分くらいか。通りには信号がほとんどないので、横断には気をつけなければならないが、ヴェトナムのハノイやダナンを経験しているので驚きは感じなかった。街の中のクリーム色ないし白い壁、赤い瓦の奇麗な建物は大概ホテルである。申し合わせたように4階建て。市内に1996年に設立された山本日本語教育センター(通称山本学校)があり、授業料無料で日本語教育を行っている。観光をサポートしてくれる日本語を話すガイドはほとんど全てこの学校の卒業生であると聞いた。

写真1. シェムリアップ空港

 

 観光の足は、レンタサイクル、トクトク(TukTuk)タクシー、グループの場合は旅行社がチャ−ターするマイクロバスである。トクトクタクシーは、125cc(多分?)程度のバイク(ホンダが多いらしい)で大人4人が座れる「車体」部分を牽引するものである。「車体」部分は取り外し可能で、必要なら別の用途にも使える。メーターも決まった料金もない。乗る前に交渉して料金を決めないと、後でトラブルの原因になる。目的地への距離と値段の相場を知っておく必要がある。運転士はお客がいなければハンモックを張って休息している(写真2)。

写真2. トクトクタクシー

 

 アンコールの遺跡は基本的にシェムリアップ近郊の熱帯雨林に点在する。クメール王朝がプノンペンに遷都してから見捨てられた建造物で、現在も修復の努力が払われている。寺院と寺院は、昔は歩くだけの幅であったと思われるものを拡幅した道で結ばれている(写真3)。像に乗っての観光も可能である(写真4)。

写真3. 観光道路 写真4. ゾウで観光

 観光順路の所々に案内表示がある。この地域の字は、どうしてこれが字として機能するのだろうと不思議な気持ちになる(写真5)。ツアーガイドに訊いてみると、一寸難しいがもちろんPCを使って入力できるという。こういうときはいつも日本語には「ローマ字入力+変換」という世にも素晴らしい方法があって良かったとつくづく思う。この国では数字もアラビヤ数字を使わない場合がある(写真6)。誇り高きヨーロッパ人さえ「これには敵わない」とローマ数字を放棄して使うことにしたアラビヤ数字を使わないのだ!お札がいくらのものであるか、皆さんは一目でお分かりですか?(答えは次回)

写真5. 案内板 写真6. お札

 最後にアンコールワットの写真を2枚。基本的には土台はラテライトと言う鉄分を含む硬い岩、建物は砂岩という比較的軟らかい石を積むだけでできている。建物には丁寧な彫刻が施してある。「軟らかい」といってもこれだけの壁面に彫刻をするのは大変であったろうと感心する。昔の王様は神の代弁者であり、政治的な権力者だけではなかったということだ。

写真7. アンコールワット寺院