スポーツの勝敗

2011.10.27

一般に、物事を判断するときには数値化されると分かりやすい。スポーツの勝ち負けを決めるときは、判定勝ちより数値で決まる方がスッキリしている。100メートル競走では、0.01秒でも速ければ金メダルである。時にはそれ以下の差でも写真判定で勝ち負けが決まる。銀メダルとはえらい違いであるが、10秒の時間スケールの中での勝負という観点からは、0.1%の違いに過ぎない。距離にして10 cm。このスケールをマラソンに当てはめると、約42 mの差となる。手に汗握るトラック勝負であるが、勝敗は誰の目にも明らかだ。ボクシングや柔道の判定勝ちや優勢勝ち、あるいはフィギュアスケートや体操では、クリヤーに出ないこともある。僅差で勝敗が決まっても、審判が違う人なら結果は逆も有り得たのではないかと、腑に落ちない人もいるかもしれない。

ある距離を行く速さを競う競技は雪や氷の上でも行なわれる。スケートは一定温度に保った室内リンクで行なわれるから、トライアルの順番に依る不公平は無視できそうだ。しかし、スキーのアルペン種目(滑降、大回転、回転)では、コースの雪が削り取られるので、何番目に滑るかは重要である。予選タイムの上位者が有利な順番をとれる。

野球やサッカーでは、1点を獲得するルールが決まっていて、点数の多い方が勝ちである。したがって、引き分けも有り得る。サッカーは、国あるいは部族間の争いを一時休戦して試合をやり、その間に停戦協定を結ぶための時間稼ぎに使われたと聞いたことがある。ホントのようなウソのような。もしホントなら、はじめから点数が入らないように工夫されたスポーツであって、引き分けが多いのは当たり前だ。

球技では、必ずしも優勢である方が勝つとは限らない妙味もある。野球の「逆転ホームラン」のように一振りで試合が決まることもある。それと比較するとサッカーの「PK戦」はどうもしっくりしない。それまでの90分(および延長戦)とはおよそ関係ない個人プレーで試合の勝敗が決することに違和感がある。延長戦に入るとゴールのバーがスルスルと1m高くなるとか、キーパー抜きで、sudden death(サドンデス)の方がすっきりしている。野球だって延長戦では、ファイブアウトくらいでやれば点数が入り易くなる。テニスには、タイブレークというルールがあって、ジュースの繰り返しを避ける仕掛けがある。

審判が採点するにしても、ゲーム自体が点の取り合いであるにせよ、点数の多い方が勝ちである。点数が少ない方が勝ちという例外は、ゴルフだけかな。