vol.32 2014年12月

国際交流学科3年 植木園 隼人

私がアメリカへ来る3ヶ月前、太平洋の向こう側をどのように想像していたのかを今はもう思い出せなくなってしまう程、こちらの生活にも慣れ、無事に秋学期を終えることができました。現在は、1月上旬まで続く冬休みの真只中です。秋学期の目まぐるしいくらいの忙しさが嘘のように時間がゆっくりと流れています。秋学期は新しいことの連続であったと同時に、これまで学んできた英語力を試されているような感覚で過ごしていました。幅広いジャンルの講義を受けたり、様々な人と話したり、学校主催のポートランド旅行に行ったりと、非常に濃密な時間を過ごすことができました。
 その中でも特に印象深い出来事が多かったのは、人と話しているときでした。エドモンズコミュニティカレッジの特徴のひとつとして、世界中の様々な地域から留学生が集まっていることが挙げられます。そのため、キャンパス内のあちこちで聞き慣れない言語を耳にします。一方で、そういった母国語がばらばらの人々をつなぐものが「英語」だということも深く実感することができます。秋学期に受講した人間関係にまつわるクラスは、人種、出身、年齢も大きく異なるクラスメイトたちで構成され、それぞれの人の体験談を聞きながら自分の学びを深めることができました。また、12月のはじめには、長崎県立大学からのもう1人の交換留学生と一緒にフェルナンデス理事長とお会いすることができました。理事長はとても気さくで、長崎のことや私たちのこちらでの生活など、様々なことを気遣って下さる素敵な方でした。太田学長からの贈り物もデスクの目立つところに置いていて下さったり、写真をお願いした際には「では、プレゼントも一緒に持って写りましょう」と提案をして下さったりと、本当に気さくな方でした。
 他に印象深かったことは、シアトルと日本の歴史的な深い結びつきがあること、そして今もシアトルの人々は日本を愛してくれていることがあります。こちらに来たばかりの時は長崎から来たことを伝えると「長崎行ったことあるよー」と言ってくれる人が結構いたり、「来年の長崎への留学に応募してみるよ!」と言ってくれる生徒がいたりと、長崎という街の魅力を再確認できたことも大きな収穫だったのではないか、と思います。
 先ほども書いたとおり、現在は冬休み中ですが、それは同時におよそ半年間の留学生活も折り返し地点に入ったことを意味します。冬学期が始まってしまえば、また慌ただしい生活が始まりますが、その慌ただしさとも長くは付き合えないのだと考えると少しだけ淋しくなるような気がします。残りの期間を通して、たくさんの人が長崎、そして日本を愛してくれているように、私もシアトルという街、アメリカという国のさまざまな面を知ることができたら、と思います。

 
エドモンズコミュニティカレッジのキャンパス   フェルナンデス理事長と
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