vol.52 2017年2月

国際交流学科3年 水田 南帆

皆さんこんにちは。長崎県立大学3年の水田南帆です。昨年9月からアメリカ・ワシントン州シアトル近郊にあるEdmonds Community College に留学しています。早いもので渡米してから約5か月が経ち、残すところ滞在2か月を切ったところです。着てすぐの頃は日本を恋しく思うこともしばしばありましたが、今となってはすっかりこちらの生活にも慣れました。今回は留学生活体験記として、今後留学を考えている皆さんに向けて、私のこれまでの滞在で経験したことを振り返りながら紹介できたらと思います。
 まず生活面についてです。Edmonds Community College に留学する場合、寮とホームステイのどちらかを選択することになりますが、私はホームステイを選択しました。ホームステイの利点は食事提供があること、英語でコミュニケーションをとる環境に身を置けるということ、アメリカの文化を実際の家庭に家族として属し体験できることです。私の場合、初めはアメリカの食事に慣れず、意外にも体重が少し減りました。またお風呂も基本的にシャワーで済ませるため、温泉がとても恋しいです。何気なく当たり前に日本の生活の中でこなしていたことが、こちらに来てから実は日本の文化の一部だったのだと気づかされることもしばしばあります。
 ホームステイを選択した場合、ほとんどの学生は民間バスでの通学になります。バスの本数は行き先によって異なりますが、比較的多く運行していて、学生IDにバスカードの機能がついているため、通学するのには大変便利です。また、大学内には食堂やカフェがあるので、食事には困りません。さらに、シアトルというだけあって、日本のコンビニエンスストアとほぼ同じ頻度で街にはスターバックスコーヒーがあふれています。ダウンタウンまでバスに乗って30分の場所に学校は位置しており、週末に買い物や食事に出かけたりするのにとても良いロケーションです。スターバックスコーヒー本社はもちろん、マイクロソフトやポケモンGOのNIANTICなどの大手企業もあり、街は活気があり治安もいいです。
 続けて、学習面についてです。Edmonds Community Collegeは、1年間を4等分するQuarter制です。そのうちの2Quarter(FallとWinter)とその間の冬休み3週間が、私の滞在期間となっています。Fall Quarterでは留学生必修の英語の授業と音楽基礎の授業、ヨガ&ピラティスの授業を履修していました。今期では同じく必修の英語の授業と、Photography(写真や画像加工)、カウンセリングスキルの授業を履修しています。特に、カウンセリングスキルの授業では、クラスメートのほとんどがネイティブスピーカーかつ私と同じ世代の子どもや孫がいる方々で、留学生の私一人が混じって奮闘しているところです。とても難しく、音を上げてしまいそうなこともしばしばですが、やり遂げたいと思います。
 Edmonds Community Collegeでは、日本の大学のシステムと大きく異なり、多くの学生がCollege(2年制大学)からUniversity(4年制大学)への編入を念頭に置いて学習しています。そのため、日本の大学よりも課題の量も授業内の情報量も圧倒的に多いです。私がこちらに来て驚いたのは、“Academic Responsibility”という項目で毎週採点されることです。その名の通り、学習者としての責任を問われます。授業に遅刻したり、欠席したり、課題を忘れたり、教科書などの学習用具を忘れた場合や授業中の携帯電話の使用などが減点対象です。日本にもこの制度があるといいのではないかとよく思います。
 学生の本分は学ぶことであるということに立ち返らせてくれるアメリカのシステムは、日本の大学のシステムと比べて明確だと感じました。また、日本の食文化やほかの人に対する思慮深さ、繊細さはやはり素晴らしいものだなと日々感じています。その土地を離れてみないと客観視できないのと同じでそれぞれに良いところ、足りないところが存在します。政治的にも大きな動きがあった時期に学生としてアメリカに滞在できたことは、とても貴重な経験をさせて頂いていると実感しています。留学したいと思っている皆さん、ぜひ勇気を出して飛び込んでみてください。

スターバックス1号店にて

ホームステイ先で誕生日パーティを友達と