「しまの健康実習」学内報告会を開催しました

 「しま」には、少子高齢化、交通の不便さ、経済活動の不利、教育・医療機関の不均衡など人々の生活を取り巻く諸問題が集約されています。
 看護学科では、島嶼部の多い本県の特性を活かし、4年間の学習の総括として、グループで実習計画を立てて、現地指導者、関係機関、住民、担当教員の指導・助言、協力を得ながら、島嶼部において宿泊実習を行う「しまの健康実習」を行っています。
 その結果を発表する学内報告会を平成29年6月22日(木)に本学大講義室で開催しました。

  報告会では、学科長の挨拶のあと、グループ毎に実習で取り組んだテーマに基づく発表を行いました。
 実習テーマは、

  • 五島市における乳児家庭全戸訪問事業から子育て支援を考える
  • 壱岐市の地域包括ケアシステムからみた高齢者の住み慣れた家での暮らし
  • 漁業従事者の生活と健康
  • 壱岐焼酎文化に関連する健康への意識

など、どのテーマも実習した「しま」の特性を踏まえた興味深い報告でした。

 各グループの発表後の全体討議において、実習に参加した学生から

  • 実習を通して、地域の歴史や文化が支援対象者の生活に影響していることを十分理解し、単に患者としてではなく生活者として捉え看護を行うことが大切と強く感じた。
    また、対象者だけでなく対象者を取り巻く地域の方々を理解することも大事と感じた。
  • 離島には、社会資源が少ないからこそ地域の人が気遣ってくれる互助力があると感じた。地域の力も視野に入れて、より広い視点で捉えて看護に活かしていく事がとても大切と感じた。
  • 自宅に戻りたい患者の気持ち、在宅介護が大変であるという家族の気持ちの両方を汲み取り、最も望ましい支援を考えることも大事と感じた。
  • 看護者の理想とする健康的な生活と対象者の望む生活が必ずしも一致するわけではないことを認識して支援することも大事と感じた。

などの意見が出ました。

 また、報告会の最後には、ご指導いただいた県や市町の保健師の方々から意見をいただく場面があり、

  • 短い期間で実習の成果が良くまとめられており、現地報告会より充実した内容であった。
  • インタビューが難しいような内容も良く聞き取りが出来ている。若い皆さんが真摯に聞く姿勢があったからこそ対象者も話してくれたと思う。看護職にとって患者の話を聞くことは大事。これからも“話してもらえる看護職”を目指して欲しい。
  • 決して楽しい実習ばかりではなかったと思う。大変な思いをした気持ちや嬉しい時の感情などをもっと表に出しても良いのではないか。感情を表に出すことで対象者との関係性が築けることもある。
  • 実習で学生さんと関わることができて良かった。この繋がりを大事にして欲しい。私達も皆さんとの繋がりを大切にし、ずっと応援している。

など、大変温かいご助言をいただきました。

 今後も、看護学科では、「しまの健康実習」等を含め、長崎らしさを活かした教育を実施し、生命の尊厳と人権の尊重を基本とし、生活する人々の健康問題の解決と生活の質の向上に向けて保健・医療・福祉を統合した看護ができる看護職、国際的視野をもち、専門職として看護の発展に自立的・創造的に貢献できる看護職の育成を目指します。