平成29年度公開講座
講演テーマ | ASEAN3か国の市場の現在(いま)を読み解く~ベトナム、タイ、インドネシアの日系企業幹部のインタビュー調査を通して~ |
講師 | 江崎 康弘(国際経営学科 教授) |
内容 | 中国の経済成長が減速傾向ですが、ASEANの経済成長は継続しています。ASEANへの日本企業の対外直接投資は急伸し、至近の3年連続で毎年2兆円を超え、この期間での中国への累計額の2倍以上となりました。 国際ビジネスの経験豊富な教員が、インフラ投資が活発で、何より日系企業の進出が盛んなベトナム、インドネシアおよびタイの3か国に赴き、日系企業幹部との聴き取り調査を行った内容を踏まえ、ASEAN3か国市場の現在(いま)を読み解き伝えます。 |
講演テーマ | グローバル化の中の人材育成 |
講師 | 齋藤 毅(国際経営学科 准教授) |
内容 | 経済のグローバル化の進展にともない、海外事業を支える人材の必要性は強まっています。しかしそのような人材は限られており、社内での人材育成にも限界があります。各企業はどのように対応しようとしているのでしょうか?本講座では地方の中小企業の取り組みを通じて考えます。 |
講演テーマ | 農業を変える情報通信技術 |
講師 | 有田 大作(情報システム学科 教授) |
内容 | 数年前から農業分野への情報通信技術(ICT)の導入が急速に進んでいます。トマトハウスの中には様々なセンサーが設置され、農家はスマートフォンでハウスの様子をチェックしています。 さらに、田んぼの上をドローンが飛びまわる日も近いでしょう。本講座では、このような農業ICTの現状と課題、さらに未来に向けた取り組みについてお話しします。 |
講演テーマ | 最先端IT技術が開く新しい文化の扉〜エジプトのピラミッドから長崎の教会群まで〜 |
講師 | 金谷 一朗(情報システム学科 教授) |
内容 | コンピュータやセンサーを駆使した最先端IT技術によって、古代エジプト人たちの生活からピラミッド建築に至る謎を少しずつ明らかにしていく過程を説明します。砂漠に残る4500年前の巨大建築を、日本はじめアメリカ、イギリス、チェコ、ポーランドなどの国際調査隊がどのように調査し、どのように現状を記録しているのか、TV番組「世界ふしぎ発見!」で活用された技術も含めてご紹介します。 またこのような最先端技術がいま、世界遺産候補「長崎の教会群」にどのような光をあてようとしているのかもご紹介します。 |
講演テーマ | C型慢性肝炎患者の語りから学ぶもの |
講師 | 高比良 祥子(看護学科 准教授) |
内容 | C型慢性肝炎は治癒を目指せる時代となりました。一方で、難治性である事や感染の苦悩、肝硬変や肝臓がんへ進行する恐れなど、様々な思いを持ちながら前向きに治療に取り組まれている方もおられます。 本講座では、C型慢性肝炎患者の語りから、治療体験プロセスや病いの意味づけ、看護支援について検討したことをご紹介します。 |
講演テーマ | 自死遺族の語りから考える~レジリエンスを促進するものとは~ |
講師 | 濱田 由香里(看護学科 講師) |
内容 | 自死遺族の多くは、精神健康問題や経済問題など様々な問題を抱えており、支援の必要性が指摘されています。一方で、偏見を恐れず社会に対して遺族への理解や支援の必要性を訴える遺族も存在します。 本講座では、自死遺族の人生の再構築の試みや、「生きていく力」(レジリエンス)とその促進要因を明らかにすることを目的とした面接調査結果の概要、ならびにレジリエンス促進要因について検討したことについてご紹介します。 |
講演テーマ | やわらかい米食パンについて |
講師 | 樋口 才二(栄養健康学科 教授) |
内容 | 米食パンは、小麦粉やグルテンさらに牛乳を用いないで、米とグァーガムを用いて作っています。グァーはマメ科植物のひとつで、そのグァーから採れるグァーガムはいろいろな商品に用いられています。 日本の米の消費量を増やすため、各自、各家庭で、米とグァーガムを用いた米食パンを作り、その米食パンのおいしさ・やわらかさを食べていただきたいと考えています。 |
講演テーマ | からだに必要なビタミンの働き |
講師 | 山口 範晃(栄養健康学科 助教) |
内容 | ビタミンは13種類が存在し、体内ではそれぞれが異なった働きをしています。しかし、ビタミンのほとんどは人間の体の中では合成できないので、食事から摂取する必要があります。 本講座では、ビタミンがどのような食品に存在し、体内でどのように機能しているかをお話しします。特に、ビタミンの中でも、演者の研究テーマとしているビタミンA代謝とその生理作用について、演者が見出した研究データを用いつつお話しする予定です。 |
講演テーマ | 生活に役立つ心理学 |
講師 | 橋本 優花里(公共政策学科 教授) |
内容 | 心理学といえば、「人の心が読める」学問だと思われがちですが、残念ながら違います。しかし、心理学には、科学的研究に裏付けられた日々の生活に役立つ視点がたくさんあります。この講座では、それらについて、理論的背景も踏まえながら、具体例とともに概説していきます。 |
講演テーマ | 市民参加手法の最前線 |
講師 | 石田 聖(公共政策学科 講師) |
内容 | 現代の地域社会が抱える問題は複雑かつ多様であり、その解決に市民の力とICT技術を活用する動きが国内外で急速に広まっています。本講座では、主に海外事例として北米の実践を交えながら、国内外における最近の市民参加手法の動向や課題についてお話しします。 |
講演テーマ | インターネット被害未然防止講座 |
講師 | C.ソムチャイ(情報セキュリティ学科 教授) |
内容 | 今日パソコンやインターネットは私たちの生活に欠かせないものとなってきています。一方で、利用者がコンピュータウィルス感染、個人情報漏えい、詐欺行為等の脅威に直面する危険性も増してきており、安全・安心にインターネットを利用するためには、利用者の情報セキュリティ知識の向上が不可欠となっています。 本講座では、インターネットの一般の利用者を対象に、情報セキュリティに関する基礎知識を学ぶことを目的とします。 |
講演テーマ | 歴史上の未解読言語と人工知能 |
講師 | 山口 文彦(情報セキュリティ学科 教授) |
内容 | 最近、さまざまな分野で「人工知能」という言葉を聞くようになりました。歴史研究も例外ではありません。本講座では、人工知能とはどういうものかについての概略を述べたのち、歴史上の未解読言語に関連して人工知能の技術を用いたいくつかの試みについて紹介します。 |
講演テーマ | 長崎県経済の基幹産業「造船業」の今と未来 |
講師 | 宮地 晃輔(経営学科 教授) |
内容 | 長崎県の造船業は、基幹産業として古くから長崎県経済をささえてきました。長崎県の造船企業の競争国は中国と韓国であり、これまでも両国の造船企業との間で熾烈な受注競争を行ってきました。最近の県内の造船各社は、いくつかの理由で経営環境としては厳しい環境に置かれています。本講座では、長崎県の基幹産業「造船業」の今を説明したうえで、未来の姿を皆様と考えていきたいと思います。 |
講演テーマ | インフラ関連企業の高信頼性組織と安全文化~原子力発電所を事例に~ |
講師 | 四本 雅人(経営学科 准教授) |
内容 | 2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故に代表されるように、大企業、特にインフラに関連する企業による組織事故は、社会に甚大なる被害を及ぼすことが少なくありません。そこで、事故を未然に防ぎ、万が一、事故が発生しても高いレジリエンス(復元力)を発揮できる組織について、「高信頼性組織」と「安全文化」という観点から、お話しします。 |
講演テーマ | 地域資源としてのエネルギーの活用を考える |
講師 | 芳賀 普隆(実践経済学科 講師) |
内容 | 東日本大震災以降、エネルギー問題への関心の高まりに加え、2016年4月からは電力の小売り自由化も開始されました。エネルギー問題は地域社会にとっても個人の生活にとっても、今まで以上に身近な話題となってきています。 本講座では、近年におけるエネルギー問題の動向や再生可能エネルギーの普及事例も踏まえつつ、地域資源としてのエネルギー活用について皆さんと一緒に考えてみたいと思います。 |
講演テーマ | 地域交通を考える~交通経済論の視点から~ |
講師 | 鶴指 眞志(実践経済学科 講師) |
内容 | 近年、少子高齢化の要因もあり、交通が注目されています。本講座ではバスや鉄道などの地域交通について焦点を絞ります。交通経済論での交通の財の性質について触れたうえで、具体的事例を参照しながら、地域における交通政策についての方向性を考えます。 |
講演テーマ | 芥川龍之介から遠藤周作へ |
講師 | 下野 孝文(国際社会学科 教授) |
内容 | 遠藤周作は、『沈黙』に関連して、芥川龍之介の「『神々の微笑』の怖しさは」、「いかなる宗教も思想もそこへ移植すればその根が腐り、その実体が消滅し、外形だけはたしかに昔のままだが、実は似而非なるものに変わってしまう日本の精神風土」を描いた点と指摘しています。この芥川が表し、遠藤が読み取った「日本の精神風土」について、その二つの作品を中心にお話しします。 |
講演テーマ | FinTechで変わる?!~お財布のヒモを誰が握るのか~ |
講師 | 河又 貴洋(国際社会学科 准教授) |
内容 | FinTech(Financial Technology)と称し、情報通信技術(ICT)を駆使して金融サービスを生み出したり、見直したりする動きが注目され、加速化してきている。 その国際的な動向を解説するとともに、金融業界とICTビジネスの融合が、われわれの生活をどのように変え得るのか、その核心部分を捉えながら、日本人の金銭感覚や消費行動についても考えてみましょう。もしかすると、あなたのお財布のヒモ・・・誰かに握られているかも。 |